
「もう止めたいと思います。休憩を取りたいんです」
プロバスケットボール・「モビス」チームの禹智元(ウ・ジウォン、33、写真)選手は、今シーズンの初め、兪載学(ユ・ジェハク)監督に、突然引退の意思を表明した。
チームで最高の年俸(2億4000万ウォン)を受けているのにも関わらず、主要メンバーから外されて、ベンチに座っている時間が多くなり、プライドが大きく傷ついたからだ。
前シーズンのプレーオフの時も、レギュラー・メンバーから外されていた禹智元は、今シーズンも状況がさほど変わらないと、かえって引退したほうがましだとの結論を下した。
90年代初頭、禹智元が延世(ヨンセ)大学に通っていた時から、コーチとして呼吸を合わせてきた兪載学監督は、10年以上も同じ釜の飯を食べている弟子のそのような姿に失望を表しながら、声を荒げた。
「それぐらいのつらさにも耐えられないのか。スター選手の意識を捨て、自分を抑えながら生き残るべきだ。家族を考えてもっと頑張るべきじゃないか」
師匠の愛情のこもった忠告を聞いた禹智元は、20年以上やってきたバスケットボールをこのような形で終わらせるわけにはいかないと考えて、再び自分自身を励ますことにした。
瀬戸際に立っていた彼が変わってきた。まず、自分のトレード・マークだった「皇太子」のイメージを消し始めた。禹智元は193cmのフォワードなのに、前シーズンまでの9シーズン間、平均のリバウンドが2.1に過ぎなかった。体のぶつかり合いを避け、外郭を回りながらシュートばかり投じていた「半人前の選手」だったからだ。
そうだった禹智元がいくらプレーしても気にせず、リバウンドや根性を見せる守りなど、いやなことをいとわなかった。
コートとベンチを行き来しながら心苦しかった1ラウンドに平均21分をプレーし、8.4得点・2.1リバウンドだった記録が、2、3ラウンド目には32分の出場で、12.1得点、4.5リバウンドに向上した。最近、禹智元は前半戦や試合が終わると、必ずリバウンドがいくつだったかを聞いている。
「攻撃だけうまければいいと思っていました。これからはほかの面でもチームへの貢献度を高めたいと思います。そうするうちに、自信もついてきたしシュートもよく決まるようになりました」
新たに得た「マダンシェ(召使)」というあだ名が誇らしいという禹智元は、コートでは高齢という30代半ばを迎え、再びバスケットボールに目覚めた気分だ。しょげきっていたり、しかめ面をしていた禹智元の表情が明るくなり、モビス・チームの雰囲気も一層活気付いてきた。
モビスは最近、ホームで10連勝を収めながら単独トップを走っている。このような上昇の勢いには生存のために頑張ってきた禹智元も一役買っている。
kjs0123@donga.com






