検察が国家情報院(国情院)の「一心会スパイ団」事件の資料を渡してもらって、本格的な捜査に着手した。「一心会」の総責任者のチャン・ミンホ容疑者ら先に送致された3人の捜査関連資料は1トン・トラック1台分の77万ページ、追加送致されたほかの2人の分まで合わせると、100万ページに達する。300ページの本3000冊に相当する分量だ。ソウル中央地検は公安検事9人で特別捜査チームを設けて、資料の分析に入った。
捜査の拡大および真実究明の責任はすでに検察に渡ったが、検察が果たしてこの事件を実際どれだけ突き止められるかは未知数だ。当初、金昇圭(キム・スンギュ)国情院長は、同事件と関連したマスコミのインタビューで、「我が社会のスパイの実状は衝撃的だ」とし、「国民の安保意識が極めて弱まっている」と述べた。金氏の地位と言及から鑑みれば、現在までに明らかになった規模は依然として「氷山の一角」である可能性が高い。
それも、国情院のレベルではさらに明らかにされた事実はないまま、事件は検察の手に渡された。国情院は膨大な捜査資料の量を打ち出したいかも知れないが、逆に巻き込まれた5人の資料がこれほどなら、事件の規模に見当を付けさせる証拠だという指摘もある。
その間、国情院が捜査に消極的だという疑惑が提起されてきたのも事実だ。大統領府など権府に布陣した運動圏出身の386勢力が、捜査に影響を与えているということだ。一時、主思派の核心だったが、転向した人物らも、この事件が「過去のような典型的な対南工作・スパイ団の事件であり、対南地価党組織事業の一環」と証言している。
捜査を邪魔する異常気流が存在するならば、検察の捜査も暗礁に乗り上げかねない。検察内部にさえ、国情院の捜査初期に「マスコミが大げさに報道している」という言葉が出ている。検察の捜査意志に一抹の疑問を感じさせるところだ。
しかし、かつて多くの人権侵害の事例にもかかわらず、国家安保の一軸を担ってきた公安検事らの伝統的な愛国心を信じたい。今回の捜査は、公安当局の今後の位相と捜査能力を見極める尺度だ。死にかかっている公安の機能を蘇らせる契機にするためにも、捜査に全力を傾けなければならない。






