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[オピニオン]ドバイ・マンション

Posted October. 16, 2006 03:09,   

我々においてドバイは、「ドバイ油」でなじみ深い。韓国が輸入する石油の80%が中東産だが、ドバイ油は中東産石油を代表する。アラブ首長国連合を構成する七つの土候国の一つであるドバイは、実は「柄だけ」の中東で、豪華ショッピングセンターが立ち並び、お酒も販売している「中東の異邦」だ。人工島に建てられた世界唯一の7星級ホテル「バージ・アル・アラブ」もドバイの名物だ。

◆現地の不動産に対する韓国人たちの投資熱気がすごいようだ。韓国のある建設業者がドバイに建てる住商複合マンションが、投資説明会の初日に85%も契約された。人気が上がると、分譲会社はドバイ現地分譲分まで国内分譲に切り替えることを検討していると言う。しかし、現地に住む分譲申請者は多くない。大半は、海外投資の一形態で同マンションに投資した。

◆海外不動産に対する韓国人の関心は過熱状態だ。ソウル江南(カンナム)地区の富裕層が、米国とカナダの不動産に投資し始めて久しいが、最近には、中間層まで加勢し、オーストラリア、シンガポール、中国、香港、マカオ、日本、ドバイ、ニュージーランド、カザフスタンなどに投資対象を拡大している。医者、弁護士など高所得専門職の投資クラブを対象に説明会を開く海外不動産コンサルティング会社もある。「特に、北朝鮮核実験以後、不安心理のためか、海外不動産がもっと関心を集めている」と不動産コンサルタントたちは語る。韓国の不動産市場は冷え込み続けている。その背景には、「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権要因」があるはずだ。

◆今年上半期、海外に抜け出た国内資金は29兆ウォンで、昨年同期比60%近く増えた。主に証市投資だが、旅行と留学に続いた「単純な」財産持出しも1兆ウォンを超えた。外国人資金より国内資金の流出をもっと心配しなければならない状況なのだ。史上初めて、今年の上半期には、国内人の海外直接投資が外国人の国内直接投資を超える現象まで起きた。海外に留学した理工系修士・博士の帰国率は減り続け、最近は、30%にとどまる。しかし、お金が抜け出て、人才が帰って来ない原因を心配する政治家はほとんどいないようだ。

許承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com