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70年代のハネムーンの名所「慶州」

Posted September. 29, 2006 07:05,   

退屈だろうという予想は見事に外れた。慶州(キョンジュ)を離れる日、4カップルが自ら「想像以上」と評価するほどだったから。

忙しかった日程、もう飽きたはずの遺跡、見知らぬ人との同行。主催者も旅行会社ではなく、遺跡見学経験がすべての文化団体。そのため、期待どころかむしろ気がかりだっただろう。高年になってからの新婚旅行というのも決まりが悪いし。

ところが3日後、旅を終えて慶州駅に向かうバスの中は、別れを惜しむ和気あいあいのムードに包まれていた。

忠清南道唐津(チュンチョンナムド・タンジン)から来たソン・プンウン、李ビョンニョルさん夫婦は、同行のカップルに「自宅の土でできている部屋が非常にいいから、ぜひ一度きてほしい」と頼むほどだった。ほかの人々も皆同様だった。

3日間の旅行。その反応は驚くべきものだった。最初の日、慶州駅についた当時の気まずさ。そのような中途半端な雰囲気は、一夜を共に過ごしてからは微塵も残っていなかった。変化の速度に加速がついた。

夫婦の間には新しい情が芽生えたようだった。腕組をしたり手を取り合ったりする様子が次第に自然になってきた。

はるか彼方、時間の壁に閉じこめられて、すっかり忘れていた色あせた新婚の思い出。慶州での新婚旅行はそれを当時のようによみがえらせてくれるのにはまたとない刺激剤だった。

ソウルに帰ってくる汽車の中で、記者はこのようなことを考えていた。老年の暮らし。それに最も必要なのは、このような暮らしの刺激剤ではないかと。もはや子どもや他人ではなく、自分と自分のパートナーとの暮らしに重点を置いて生きる、そのような人生のために。

「3日間の外出」が意外な反応を得たのにはわけがあった。

第一は、開かれた心で同行した参加者たちの積極的な姿勢。李マンドク(70)、チョン・ウンソン(66)さんは、42年前の慶州での新婚旅行の時のように、毎日、着替えるほど積極的だった。新婚旅行に行かなかったので「33年ぶりの新婚旅行」を企画したソウルのチ・ジョンマン(63)、ユン・ホジャさん夫婦は、見学旅行者以上にまじめに遺跡を見て回った。

金婚(結婚50周年)を迎えて参加した朴ヨンネ(74)、チョン・スファ(71)さん夫婦は、自分たちをこの旅行に参加させたうえ、経費までだしてくれた長男の嫁の自慢話で時間の経つのも忘れるほどだった。

第二は、チン・ビョンギル院長と新羅(シルラ)文化院のボランティアの尽力だ。チン院長は、自分で日程を進め、プログラムを確認し、ガイドを引き受けたボランティアの金ヘギョン(シンラ文化院の文化遺産解説者)さんは、三日間ずっと案内しながら、家族のような雰囲気を誘導した。

慶州シニアクラブの女性会員(60歳以上)たちは、お茶のもてなしや王や王妃の服の野外撮影の手伝いなど、あらゆる苦労をいとわなかった。彼女らはクラブが運営する菓子屋である「ソラボル・チャルボリパン」までプレゼントした。

第三は、関連団体の支援。韓国観光公社と慶尚北道(キョンサンブクド)は、モデル旅行の経費の一部と宣伝を支援し、よりよいプログラムの開発のために職員まで派遣した。慶尚北道の観光協会は慶州市支部と慶州ヒルトンホテルは食事をもてなした。

「思い出の慶州新婚旅行」は、慶州観光活性化のために、シルラ文化院が企画し、慶尚北道と韓国観光公社が支援するプログラム。1970年代なかごろまで、新婚旅行のメッカだった慶州を、シニアの「ハネムーンの目的地」として再び印象付けようという試みだ。

チン院長は、「利益を得ようとしたわけではなく、慶州観光を復興させるのが目的」とし、「慶尚北道の支援を受け、参加費以上に支出するので、旅行会社に任せず、直接運営する」と語った。



summer@donga.com