ソウル江南区(カンナムグ)で2年あまり「海の物語(パダイヤギ)」ゲームセンターを運営してきたA氏は22日、センターを閉鎖した。
この数日間、一日の平均収入が普段の30%水準に減ったうえ、景品用商品券を流通する道もふさがれたためだ。営業を続ければ、商品券中間流通業者から新しい商品券を買い入れるよう圧力まで受けるので、むしろ閉鎖した方が有利だと判断した。
「景品用商品券市場は、数日前にすでにマヒしました。ほとんどの発行業者は流通業者の償還要求を受け入れてくれません。ゲームセンターの景品用商品券市場はもちろん一般商品券市場全体に大きな混乱がもたらされる可能性もあります」
「海の物語波紋」拡散で、景品用商品券に対する償還要求に発行業者が対応することができず、商品券市場が急速に冷え込んでいる。
すでに景品用商品券は市場で流通しなくなった。また、一部加盟店は、一般文化商品券と映画商品券まで忌避し、商品券自体が有価証券としての機能を失いつつある。
数兆ウォン台に達する商品券市場がマヒすれば、消費萎縮と景気沈滞が深刻になるなど副作用が大きくなる可能性もあると経済専門家は分析する。
●「商品券大乱」はすでに始まった
ソウル江北(カンブク)地域で海の物語を運営するB氏は、景品用商品券1万枚を償還してほしいと発行業者に要請したが、まだお金をもらえないでいる。B氏は、「ゲームセンター業界では、商品券発行業者がもうお金を出せない状況になったこととみて、不安がっている」と伝えた。
ソウル江東区(カンドング)でゲームセンターを運営するC氏も、「備蓄しておいた予備商品券まで全部両替しようとあちこち問い合わせているが、方法がない」と話した。
商品券中間流通業者もゲームセンターの両替要求に頭をかかえている。流通業者代表のD氏は、「今週初めから、普段の4倍に及ぶ商品券を両替してほしいと要求されている。発行業者が不渡りを出せば、流通業者も連鎖的に不渡りを出すことになり、強く要求もできないでいる」とため息をついた。
商品券流通およびコンサルティング業者であるウェブユートピアの朴ノヒョン代表は、「商品券に対する現金支給準備率が50%足らずの発行業者が半分以上だ。5、6の業者はすでに、市場から『不渡りの状況』とみなされている」と述べた。
ソウル保証保険によると、6月末現在、景品用商品券業者の現金支給準備金は2100億ウォンで、全体商品券発券限度額の21%水準だ。償還要求が相次いでいることから、発行業者が支給準備金まで使っているのを勘案すれば、現在の支給準備率は10%にも及ばないものと推定される。
商品券流通専門インターネットサイトのチケットナラのチェ・チャヒョン室長は、「今週初めから、景品用商品券の取引が完全に中断されたうえ、価格も暴落し、事実上、まともな機能を失いつつある」と話した。
一部では、発行業者がわざと不渡りを出すのではないかと憂慮している。
金ミンソク韓国コンピューターゲーム産業中央会会長は、「一部商品券発行業者がわざと不渡りを出し、数千億ウォン台の販売代金を持って外国に逃走する場合を最も懸念している。景品用商品券発行業者の関係者に対する身元確保などの措置がなくてはならない」と指摘した。
●一般商品券も有価証券の機能を喪失
景品用商品券市場が事実上マヒしたことから、景品用商品券業者の発行する一般用商品券まで加盟店からそっぽを向かれている。
景品用商品券発行業者と一般用商品券加盟契約をした事業主は、23日午後、非常対策会議を開き、商品券発行業者に「加盟取り消し」を通達することにした。
ある商品券加盟店の事業主は、「現時点で、景品用商品券業者が発行する全ての商品券は、『不渡り手形』と同じだ。換金性に対する危険(リスク)のため、すでに商品券を受けないでいる」と語った。
加盟契約が取り消されたら、文化商品券、旅行商品券、映画商品券など景品用商品券を含めた一般商品券まで、ほとんど全ての商品券が事実上、有価証券としての機能を失うようになる。
ソン・テジョンLG経済研究院研究委員は、「現金よりも商品券のほうが簡単に使えるということから分かるように、商品券が現金に比べ50%以上取り引きを促進する力を持っている。一般商品券まで機能を喪失すれば、映画を含め関連産業全般に深刻な打撃を与えかねない」と述べた。






