ソウルのシンモク高校3年生である朴さん(18)は、1月に延世(ヨンセ)大学で国語国文学科の李宰誠(イ・ジェソン)教授の「考えと文」の講義を聞いたが、課題を与えられて慌てた。
「日常の中の権力」という主題に不慣れだったからだ。朴さんは「一から始める」気持ちで大学図書館で昼夜を問わず資料を捜した。同じ組の友達と討論をし、「学校に内在した権力」について書くことにし、教師と学生の関係に関する内容を書いた。結果は20点満点で18点。
朴さんは「学校の授業でこんなに深く討論したことはない。以前は思いつきで書いたが、これからは論理的にまとめる力ができた」と話した。
新聞放送学科と国文学科の間で進路を悩んでいた朴さんは、講義の受講をきっかけに国文学科に進むことにした。
朴さんが受講したのは「大学科目の先履修制度(AP)」の一つ。高校生が休み期間中、大学の科目を事前に受講すれば、後でその大学に入学した場合、単位として認めてくれる制度だ。
東亜(トンア)日報が26日入手したソウル市教育庁の資料によると、1月2〜27日に高麗(コリョ)大と延世大でモデル実施したAP課程に参加した学生の満足度が高いことが分かった。
学生たちは国語、英語、数学、生物、物理化学の中の1科目を選択した。科目別に20人程度が受講した。
高麗大と延世大でAP課程を履修した学生198人(成績D以上)のうち、192人を対象に行ったアンケート調査の結果、回答者の80.7%が該当科目に自信ができたと回答した。
AP課程を受講した後、該当科目を専攻したいと思った学生は62%だった。半分以上の69.3%は私設塾の詰めこみ主義の教育より学習效果が良いと回答した。
学生たちは高校の授業で接することができない水準の高い講義を通じて適性を把握し、進路を決めることができる点をAP課程の長所に挙げた。
また、単位として認められなくてもAP課程を受講するという回答(63.5%)が、単位を取得するために受講するという意見(10・4%)よりも多かった。
教育人的資源部は、07学年度からAP課程の成績を大学の単位として認める法的根拠を用意して、AP制度を本格的に実施すると昨年10月、明らかにした。
専門家らは「論述試験が大学の入試で大きな割合を占める中、多様な知識を望んでいた学生たちの心理を反映したように見える」と話した。
zeitung@donga.com






