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海外投資誘致、「(株)京畿道」の成功ストーリー

海外投資誘致、「(株)京畿道」の成功ストーリー

Posted April. 08, 2006 03:05,   

2003年12月、シン・ヒョンヨン氏は京畿道坡州市月籠面(キョンギド・パジュシ・ウォルロンミョン)の大平原に、ヒーターをつけて座っていた。この平原は「LGフィリップスLCD」の「LCD産業団地」竣工予定地だ。土地を売らないとしていた住民たちを説得し、やっとのことでスコップが入ったこの地から三国時代の遺物が発見され、工事は中断された。シン氏は、遺物発掘作業のために7000坪という広大な地にビニールをかぶせ、ヒーターでかちかちに凍った地面を溶かすところだった。一日でも早く工事を進めさせるためだ。シン氏は、京畿道庁投資振興科に勤務している。この事業に携わった彼の同僚は100人余り。彼らは、2002年7月から地球を14周もして海外投資誘致にこぎつけた。

彼らが誘致した投資金額は、138億ドル(約13兆ウォン)。直接・間接的に創出された雇用は、5万余件にのぼる。

投資を約束した企業の56%が、実際に設備運営・工場建設を進めている。

今月10日には、京畿道が投資を誘致した100番目の企業が誕生する。外国先端企業投資誘致に乗り出してから、実に3年9ヵ月ぶりだ。

この日、仏・自動車部品生産業社のFCIが1000万ドルを投資し、京畿道華城(ファソン)市に工場と研究開発(R&D)センターを建設するという了解覚書(MOU)に署名する予定だ。

●「あなた方、普通じゃないですよ」

京畿道投資誘致担当の職員らの海外出張数は、2ヵ月に一回。出張時にはノートパソコン2台とプリンター2機、インクカートリッジ6個、コピー用紙1箱を必ず持って行く。現地のビジネスセンターが使えない場合に備えるためだ。

ぎりぎりの日程で、平均睡眠時間はわずか3時間。一度出国すれば、3〜4ヵ国を回るのは基本だ。1市1泊が原則で、十日間の出張で飛行機に12回も乗ったことがあった。

チーム員たちが選ぶ最悪の「地獄出張」は、電話機器生産業社「米・アクセステル(AccessTEL)社」訪問の旅程。「無泊3日」の出張だった。3日間とも飛行機が宿という日程を見て、スチュワーデスに「あなた方、普通じゃないですね」といわれたほどだ。

「LGフィリップスLCD」が投資候補を台湾と韓国に絞る時、夜12時過ぎにかけた電話に韓国の公務員だけが答えたことに「感動」し、韓国に決めたというエピソードも伝えられる。

●労組委員長までも「京畿道にいらして下さい」

外国企業が韓国への投資をためらう理由の一つは、「過激労組問題」の存在だ。京畿道は彼らを安心させるため、韓国労総京畿地域本部の李ファス議長を海外出張に同行させた。

李議長は、「外国企業が入ってきて雇用が拡大されるならば、それが最も重要な労働運動ではないか」と語った。

京畿道投資誘致科の職員7人は、7社の企業と投資MOUを交わすために9日、パリに発つ。今回の出張が終われば、投資誘致企業は105社になる。往復する日を除き、4日間に彼らが立ち寄る都市は7つ、企業は8社だ。



havefun@donga.com