初対面なのに彼女たちはまったく気まずさがなかった。
女子バスケットボール新韓(シンハン)銀行チームのチョン・ジュウォン(34)は、5月の夏季リーグに備えたトレーニングを始める前に23日、意味深い出会いの場をもった。バスケットボール選手出身である新韓銀行個人顧客グループの李スンヒ(54)営業本部長を訪れ、あいさつをしたのだ。
●負傷で引退…銀行員として第2の人生
1970年、朝興(チョフン)銀行にバスケットボール選手として入った李本部長は、3年間選手生活をしたが、膝の負傷で一般行員になった。40年近く勤めて能力を認められ、今月初め、統合新韓銀行人事で「紅一点」として35支店を管理する本部長に抜擢された。
チョン・ジュウォンは「李先輩は本当に素晴らしい方です。運動をされた方が熾烈(しれつ)な競争に勝ち抜き高いポストにつくのはたいへんだったはずなのに・・・」と話を切り出した。
淑明(スンミョン)女子中学1年生の時、趣味でバスケットボールを始め、淑明女子高で身長が高く(171cm)センターで活躍した李スンヒ本部長は「この頃と違って、学生時代に運動だけでなく徹夜で勉強もしたおかげだ。いろいろと周りにお世話になった」と言った。
李本部長は「バスケットボールをしながら覚えたチームワークの重要性と他人のための犠牲精神を、職場でも常に肝に命じていた」と付け加えた。
2歳の娘の母親でもあるチョン・ジュウォンと、娘3人をもった李本部長は、仕事と育児を並行させる難しさについても互いに共感した。彼女たちは「家族と姑の協力がなかったら、一人では難しかったはず」と口をそろえた。
●「私の娘もチョン・ジュウォンのファン」
実は、李本部長の長女はチョン・ジュウォンも知っているファンクラブの熱烈な会員。李本部長母女がチョン・ジュウォンと格別な縁を結んでいたわけだ。
李本部長は「4月1日、新韓・朝興統合銀行が発足するだけに、バスケットボールチームが両銀行を一つにする役割をしてほしい。応援団も2倍に増えたのだからもっと頑張ってほしい」と頼んだ。
彼女はまた「1984年解体された朝興銀行バスケットボールチームは、トップのチームだったので、バスケットボールチームも先輩の伝統を受け継いで欲しい」と望んだ。
最近、女子バスケットボールで新韓銀行を優勝と準優勝に導いたチョン・ジュウォンは「先輩がいてたいへん心強い。もっと頑張って期待に応える」と約束した。
kjs0123@donga.com






