韓国戦争当時、国連軍総司令官ダグラス・マッカーサーは、軍事戦略家としてだけでなく、文章家としても有名だった。1951年4月19日、米上下両院合同会議での演説は、彼の「代表作」に挙げられる。最高軍人としての信念と自分を解任したトルーマン大統領に対する感情を絶妙に編み込んだという評価を受けた。彼は、「私がこの演壇に立つ一つの目的があるとしすれば、それは祖国に対する奉仕です」という言葉で始め、軍歌の一節を引用することで演説を結んだ。「老兵は死なない。ただ消えるのみ」と。
◆昨年、一部の進歩団体が、仁川(インチョン)自由公園にあるマッカーサー銅像撤去運動に乗り出すや、正会員113万人、準会員537万人を超える除隊軍人会である大韓民国在郷軍人会(郷軍)が立ち上がった。郷軍にとって銅像撤去の主張は、大韓民国と自由民主主義に対する挑戦だった。「戦争では勝利以外に他の代案はありえない」というマッカーサーの言葉を思い出したことだろう。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が国家保安法廃止を取り上げた時、反対運動の先頭に立ったのも郷軍だった。
◆今年も、郷軍は安保意識の向上を主要事業計画の一つにした。自由民主主義体制を守護するために、安保教育活動と政策研究を活性化するということだ。しかし、この事業計画は、監督機関である国家保勲処との予算協議の過程で白紙になった。郷軍の固有事業と言える安保活動費が、全額削減されたのだ。郷軍は、中核部署の安保局を他部署と統廃合する案まで推進中だという。
◆郷軍は、報勲処の圧力のためでなく独自の決定だと説明しているが、これを信じる人はいない。昨年、国政監査で与党議員たちは「国庫支援を受ける郷軍が、安保を名分に大規模反政府集会を開くことは不適切だ」とし、報勲処に関連予算の見直しを求めた。盧政権の「郷軍懐柔」である。その結果、郷軍の活動から「安保」が消えるつつある。郷軍が安保を除いて存在できるのか。何かが間違っていることは確かだ。
ソン・デグン論説委員 dksong@donga.com






