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近所のおばさんのような親しみ、美と健康のカウンセラー

近所のおばさんのような親しみ、美と健康のカウンセラー

Posted December. 03, 2005 04:48,   

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「一生懸命ためたお金で25坪の分譲マンションを買ったとき、本当に仕事のやりがいを感じました」(韓国ヤクルト訪問販売社員、チョ・ギョンジャさん)

「主人には月収を200万ウォンだと言って、残りの300万ウォンは別に貯金しています」(太平洋アモーレ訪問販売社員、オ・スヨンさん)

訪問販売社員の代名詞「太平洋(テピョンヤン)アモーレおばさん」と「韓国ヤクルトおばさん」。

必ず女性でなければならない職業、平均41〜45歳、1日5〜6時間働く「おばさん部隊」の威力は、数十年の歳月が過ぎても変わりはない。今も町内路地の入口には「おばさん」たちのにおいがしみついている。

1万2700人のヤクルトおばさんは昨年、韓国ヤクルトの売上げの77%にあたる7000億ウォン分を販売した。3万人のアモーレおばさんも太平洋の売上げの42%、5900億ウォン分の化粧品を販売した。

●「売上げはおばさんが責任を負う」

15年間、韓国ヤクルトの訪問販売をしているチョ・ギョンジャ(40)さんは「結婚前、病院の事務科で働いたことがあるが、結婚後の中年女性を受け入れてくれる所はなかった」と話した。

アモーレ一山(イルサン)営業所首席支部長のオ・スヨン(42)さんは、訪問販売を始めて今年で9年目。オさんは「専業主婦のできる仕事はマルチ販売や訪問販売しかないということを知り、一時絶望もした」と打ち明けた。

彼らはみな、現在の人生に満足している。

チョさんが配達する乳酸菌飲料は1日600本、25万ウォン分。顧客は350人あまりに達する。月収は180万ウォン程度。基本給200万ウォンに成果給を払うという保険会社のスカウトもあったが遠慮した。

「ストレスにならず、笑いながら仕事ができるから、高所得をうらやましいとは思わない」と言うのだ。

オさんの月収は500万ウォンで平均より2〜3倍多い。オさんは「仕事をしながら積極的な性格に変わった」「考え方が変わることで人生が豊かになった」と話した。

オさんが周期的に訪問する顧客は200人あまり。個人携帯情報端末(PDA)を持ち、乗用車を自分で運転して通う。1997年に地域割当制が廃止され、化粧品かばんを持って路地の隅々を通った「アモーレおばさん」の姿を見つけるのは、いまや難しい。

●訪問販売は続く

韓国ヤクルトは、冷蔵庫が珍しかった1971年、冷蔵保管飲料を適時に配達するために訪問販売員制度を取り入れた。

ヤクルトおばさんたちが現場に配置されると、会社で活動区域を決める。各自の営業区域を侵犯しないのが不文律だ。

職級の差もない。営業所ごとに一人ずついるチーム長は人気投票で選ぶ。チーム長には10万ウォン余りの活動費とチーム員の懲戒権限が与えられるが、懲戒はほとんどない。

チョさんは「絶対に、お客さんに『私たちの製品を飲んでください』とねばらない」と言い、「お客さんの健康を運ぶという気持ちで働く」と話した。

太平洋は1964年に訪問販売の方式を取り入れた。アモーレおばさんたちは全員、事業者登録をして販売代行の手数料を収入源にする個人事業者たちだ。訪問地域割当制の廃止後、全国を舞台に販促活動ができ、仕事をした分だけ収益も増える。

化粧品はPDAで会社のネットワークに接続して注文する。顧客の注文した化粧品が出ると、直接品物を渡すか、宅配で送るかする。

「帳簿や製品を持って通うと、『このおばさんは物を売ろうとしている』と思うでしょう。『そばにいてほしい人』という評判だけで十分です」

太平洋と韓国ヤクルトは、おばさん部隊の競争力を高めるために多様なアイディアを試みる計画だ。

太平洋は美と情報化を融合したカウンセラーの役割を、韓国ヤクルトはおばさんの情に「健康管理コンサルタント」の役割を加える方向へと変身を模索している。



cpu@donga.com