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無認可施設、衛生・火災・人権侵害で無防備

無認可施設、衛生・火災・人権侵害で無防備

Posted November. 28, 2005 05:44,   

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首都圏に位置する、ある無認可の精神疾患療養施設。高さ2メートルの鉄条網で囲まれた同施設では、15人の患者が収容されている部屋は鉄製のドアで閉められ、部屋の窓には鉄格子が2重3重に施されていた。

外部者の立ち入りは全くできず、同施設の精神疾患者が部屋を出ることが認められているのは、日に3回の礼拝時間だけだ。収容患者のほとんどは高血圧や糖尿病を患っており、医療設備がないため家族から送られる薬品に頼っている。これまで、精神疾患者を収容する無認可施設は設備の不備とともに、人権侵害が指摘されてきた。

同施設の職員は、「正式な社会福祉施設にしようと、今年7月に条件付き認可を申請し、市役所から定期点検を受けているが、衛生や火災予防、施設の老朽化に対してしか指摘されず、人権侵害に対する指摘は一度もなかった」と話した。

政府は2002年6月に「未申告施設総合管理対策」をまとめ、今年7月までに「条件付申告」制度を実施し、施設や職員などで法定基準をクリアしなかった場合は強制閉鎖を、クリアした場合には申告施設への切り替えを進めるという方針だった。

しかし、こうした施設の収容者のうち、無料の生活施設に移ることができる国民基礎生活受給者(生活保護の対象者)は半数程度にとどまり、その制度は名ばかりのものになろうとしている。強制閉鎖になった場合、生活保護の対象でない人は行く場を失ってしまうことになるほか、無認可施設の不法運営を促すことになりかねないためだ。



weappon@donga.com