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[オピニオン]小泉流

Posted May. 19, 2005 23:16,   

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日本の小泉純一郎首相は口が立つことで有名だ。派閥政治の本山である自民党で、派閥の力を受けずに政権まで握ったのは、寸鉄殺人(短く鋭い言葉で他人の痛いところをつくたとえ)の弁のおかげだ。「一言居士」がニックネームだ。1、2年または数ヵ月で降板する首相が多い国で5年間も政権を握り、歴代最長寿の首相の隊列に上ったことも、「ワン・フレーズ・ポリティックス(一言政治)」と呼ばれる独特のパフォーマンスの效果が大きかったからだ。15秒のコメントで、政治と世論を主導する。

◆言葉が主な特技なので、前後が合わないこともある。外務省を改革したい時は、「世論が改革を望む」と圧迫し、他の事で世論に背を向けていると追及されれば、「世論よって政治をすれば、はずれることが多い」と言う。米軍がイラクを占領した後にも大量破壊兵器が発見されなかったため、自衛隊派遣を決めた彼は、コーナーに追いつめられた。すると、「フセインが見つからないからといって、彼が存在しないというのか」と言い返した。大量破壊兵器を見つけ出せないだけだという主張だった。

◆自衛隊は法的に、非戦闘地域にだけ派遣することになっている。野党が「イラクのどこが戦闘地域でどこが非戦闘地域か」と問い詰めた。小泉は、「ここにいる私が、イラクの戦闘、非戦闘状況が分かるのか」と述べ、相手を撹乱させた。突然本心が現われたりもする。「自衛隊は実質的に軍隊だ。いつかは違憲・合憲のようなつまらない論議なく、国を守る組職に名誉と地位を付与する時が来るだろう」。

◆靖国神社参拝に関するコメントも矛盾している。「平和を祈って、戦争で死んだすべての人を追悼するため」だと言うが、彼の頭の中にアジアの犠牲者があるはずがない。数日前には「罪は憎んでも人は憎まない」という孔子の言葉を引用して、戦犯参拝を正当化した。国内や国外、自己の合理化にだけ特に口が立つ小泉の類の政治家たちを長く目にし、苦々しい思いだ。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員 skim@donga.com