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「パイ」は拡大せず、福祉だけが「先進国型」 政府与党の05〜09年予算案

「パイ」は拡大せず、福祉だけが「先進国型」 政府与党の05〜09年予算案

Posted May. 11, 2005 23:16,   

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政府・与党は、国民所得1万5000ドル水準の国にはふさわしくない「先進国型」の予算編成の計画を立てており、国の財政を意識していないという批判が提起されている。

福祉予算を大幅に増やす代わりに、成長の原動力になる雇用波及効果の大きいインフラや科学技術分野の研究開発(R&D)の予算は、比重を低めているからだ。

これに1980年代以降、減少してきた国防費も、「自主国防」を理由に05年から大幅に増やしており、国民の税金負担も増加することが予想される。これにより、200兆ウォン越の国家負債管理に「赤い信号」がともるかも知れないという恐れも提起されている。

政府・与党は9日から11日まで3回にわたって「財政運用計画協議会」を開き、05年〜09年予算編成案の大枠に合意した。5年間の予算増加率を年平均6.6%と設定したが、福祉予算は毎年9.3%以上ずつ増やすことにした。国防予算も在韓米軍の削減に備えた「協力的自主国防」を実現するという名目のもとで、年間9〜10%ずつ増やすことにした。

与党ヨルリン・ウリ党の康奉均(カン・ボンギュン)政策委員会首席副議長は、「国内の福祉支出は04年基準国内総生産(GDP)の10%水準で、経済協力開発機構(OECD)国家の半分にも及ばない」とし、「福祉予算の増額を強く推進する」と強調した。

しかし、研究開発の費用とインフラ投資、先端産業育成費の予算比重は徐々に減っている。

政府が強調する「OECD基準」を勘案すれば、問題の深刻さが如実に現われる。建設交通部が11日、国会に提出した「SOC(インフラ)配分方向」資料によると、韓国の道路、鉄道、港湾など「SOC蓄積量」は、人口面積比でOECD国家のうち最下位水準だ。一方、政府・与党は今後5年間、インフラ投資額の増加率を1.6%水準に合わせた。99年〜04年3.8%増加率の半分に過ぎない数値だ。

科学技術や情報通信分野の研究開発費も同じだ。科学技術部によると、71年〜02年の平均増加率は28.3%であり、通貨危機が重なった98年〜03年にも14.4%を見せたが、向こう5年間の増加率はわずか8.7%になっている。

福祉と国防費の増加も税金負担の増加につながる見込みだ。政府は04年19.5%水準である租税負担率を5年後の09年には20.1%に上げる方針であり、ウリ党の議員たちは、それより1.2%ポイントさらに高めなければならないという立場を示した。

弘益(ホンイク)大学の金ジョンソク経営学科教授は「雇用創出と経済活性化に役立つ分野に予算を投入して成長潜在力を高めるのが真の『福祉』だ。政府・与党が議論している予算計画案は短期的で対症的処方になる可能性が高い」と述べ、憂慮を示した。



cij1999@donga.com