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朴ヨンソク隊長の遠征日記

Posted April. 22, 2005 23:15,   

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風向きが変わってまたもや北風になった。ここ数日は南からの追い風のおかげで助かったが、もはや状況は逆転した。仕方がない。もっと頑張って進んでいくしかない。

今朝、いつもの2倍の水を加えて作った重湯を1杯すすった。食料が切れかかっているので、水腹にしてでも空腹をしのがなければならない。荷物を減らそうと食料を捨てたのは、私の判断だった。不満が噴出してもおかしくないのに、隊員たちは文句一つ言わない。だから、なおさら気が重い。

前を見ると、目の前が真っ暗になるようだった。遠征の初めごろに83度の地点で出くわした乱氷よりはるかに大きいのが待ち受けていた。85度を越えれば、乱氷もなく平坦な大地が広がっているだろうという予想は見事に外れた。頭に来た。よし、こうなったら根性で踏ん張るぞ。「行こう」と大声を張り上げて、そりを引っ張り出した。案の定、今日も隊員たちは反応なし。疲れ切っていて答えることすら面倒のようだ。

午前中ずっと乱氷の中を迷った。こんな時の道案内役はさらにつらい。隊員たちより先を進んでルートを確保し、隊員たちを導かなければならないので、人の何倍も歩くことになる。

乱氷が消えたところへ今度は氷が割れて海水が出ているリードが広がった。どうして今日はこんなことばかりあるのか。

100メートルに1つの割合でリードが現われた。ゴムのように揺れたが、氷が張ったので渡ることにした。足を踏み出すたびに揺れたのでぞっとしたが、これが一番手っ取り早い。

午後4時30分、幅が200メートルはあるリードが行く手を阻む。今度はそのままでは渡ることができず、遠回りするしかなかったので、余計に時間がかかった。昨日、リードに落ちて大変な思いをした最年少のチョン・チャニル隊員の足が震えている。「大丈夫、俺について来い」と先頭に立ったものの、不安なのは私も同じだった。

リードを抜け出したら、もう午後5時になっていた。テントを張った。食事の準備をする隊員の前に、そりに隠していたリンゴ2個、オレンジ2個、缶ビール2個を取り出した。おやつで食べるミニケーキにマッチ棒を4本差し込んだ。今日はホン・ソンテク隊員の40歳の誕生日だ。

「へェ〜、こんなのを今まで隠していたんですか?」あっという間に活気を取り戻した。一番若いチョン君にお祝いの歌を歌わせ、皆は手拍子を取った。この間、声を出すことすらできないほどくたびれていた隊員が、久しぶりにわいわい盛り上がる。これだ、我々のチームワークは。