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「フォークギター・トロット」で再デビューするチョン・ヨンロク

「フォークギター・トロット」で再デビューするチョン・ヨンロク

Posted March. 10, 2005 22:24,   

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歌手、チョン・ヨンロク(50)が13年ぶりの再デビューをした。

彼は自分の誕生日である26日、ソウル南大門(ナムデムン)メッサ・ポップコーンホールで、「歌謡トップ10コンサート」シリーズの初走者として舞台に立ち、来月には新しいアルバムも発表する。

「歌謡トップ10コンサート」は、1980年代にKBS歌謡順位番組「歌謡トップ10」で1位を占めた歌手が、毎月1人ずつ舞台に立つリレー公演。チェ・ソンス、金ボムリョンらが12月まで、舞台に上がる。

チョン・ヨンロクは「歌謡トップ10」で「哀心」「折り紙鶴」「マイ・ラバー、泣き虫」「夕焼け」など、5週連続1位を占めてゴールデンカップを受けた曲だけで10曲を超える。しかし、チョン・ヨンロクは1992年、第20集を発表して、歌手活動を辞めた。ソテジとアイドルの「私は分かります」がヒットし、ラップやダンスミュージックが流行するや、彼は「昔の歌手」になってしまった。

「たった1人のファンが来ても私は嬉しいです。ゲスト、イベントも必要ありません。自分の歌を1曲でもたくさん歌います。」

彼は久しぶりにファンに会うが、意外に淡々としていた。「コンサートが成功するか」、「どんなイベントを見せるか」などは、彼にとって重要ではないと言う。再び舞台に立って、ファンに会うこと自体が嬉しいのだと。

歌手活動を休んでいる間、彼は音楽に対し深く悩んだ。

「後輩歌手たちのするR&Bやソウルミュージックは真似しただけだと思います。黒人の感性を表わそうとするよりは、格好つけるのに多くの関心が傾けられています。ヒップホップミュージックも無条件、指を挿す動作からしてました。私は休んでいる間、音楽の勉強もし、歌謡ジャンルの隙間を見つけるのに忙しかったです。」

彼の見つけた隙間は「フォーク・トロット」だ。彼は来月、13年ぶりに発表する新しいアルバムに、フォークギター伴奏に合わせて歌ったフォーク・トロット6〜7曲を収録する計画だ。

「私が1980年代にした音楽には感情が入っていなかった。歌を上手に歌う振りをしただけだと思います。悲しい歌は、親が亡くなった時の感じぐらい悲しく歌わなければならないのに…。この歳になってやっと少し感情移入できるようになりました。」

先月9日、父親を亡くしたチョン・ヨンロクは、父親(俳優黄海)を失った悲しみがこのような変化をもたらしたようだと打ち明けた。

「私は父から誉められたことが全くありません。デビュー20周年コンサートの時、『私の息子が今は上手に歌うんだな』と言われたのが最高の褒め言葉でした。ところが、父が亡くなって、親孝行できなかったのをはじめ、いろいろと後悔しています。」

チョン・ヨンロクは33年間で20枚の正規アルバムを含め、計38枚のアルバムを発表した。また、作曲家として活動し、李チヨンの「風よ止んでください」、ヤン・スギョンの「恋は窓の外の雨水みたいです」など多数のヒット曲を作った。デビュー20周年と30周年の時は、後輩歌手たちが「チョン・ヨンロク献呈アルバム」を作ってくれた。

デビュー後30年も歳月が流れたが、彼は相変らず角縁眼鏡をかけジーパンを好む「ヨンロク兄さん」だ。彼はインタビューを終わりにこのように言った。

「人々はチョ・ヨンピル先輩が1位で、私はいつも2位だと言います。しかし、2位歌手はいつも上がるところがあって良いです。今まで私が休まずに音楽を研究できたのも、そのためです。」



bsism@donga.com