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「未知の変数がすべてを覆した」 北核保有宣言で韓国政府に戸惑い

「未知の変数がすべてを覆した」 北核保有宣言で韓国政府に戸惑い

Posted February. 11, 2005 22:58,   

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政府は10日、北朝鮮の核兵器保有と6者協議参加の無期限中断宣言を、6者協議で有利な立場を先取りするための「交渉用」としながら、対話再開に重きを置いている。しかし予想しなかった北朝鮮の突出宣言に政府当局者らは当惑した表情だ。

▲交渉か、破局か〓政府は、北朝鮮が「交渉による問題解決」という大前提を否定しておらず、「雰囲気」が成熟すれば復帰する意思があるという立場を明らかにしただけに、6者協議の枠組みを壊すという意図はないと評価している。

北朝鮮の政策決定者らが1994年の1次核危機当時「ソウル火の海」発言などの強気で危機を高めた後、劇的な妥結を見出した状況を念頭に置いているはずだとの分析だ。

しかし、1期目のブッシュ政権発足後、北朝鮮の「瀬戸際戦術」に対して、米国は無視する態度で一貫してきた。一方、絶対権力が存在する北朝鮮の政策決定構造の特性からして、参謀グループは最高権力者に合理的な選択を説得するより強硬策を提示する場合が多いというのが専門家らの分析だ。

このため米国の強硬策と北朝鮮の強硬な態度が衝突して、6者協議の枠組み自体が崩壊するような破局がもたらされる可能性もあるという観測も出ている。高麗(コリョ)大学北朝鮮学科の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は「北朝鮮が核実験を強行することまで念頭に置かなければならない」とし「しばらく6者協議の空転による『緊張の長期化』が不可避だ」とみている。

▲裏切られた楽観論〓政府は今月初めまでは、北朝鮮の6者協議復帰に対する相当な期待感を示していた。鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官は4日「近く6者協議に参加するだろうと思う」と言っており、これに先立って潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官も1日「(ブッシュ大統領の)国政演説が終われば北朝鮮も適正な時期に6者協議に参加するものと期待している」と話していた。

政府の楽観的な期待は、2期目のブッシュ政権の穏健な対北朝鮮姿勢によるものだ。実際、ブッシュ大統領は就任演説(先月20日)と一般教書演説(今月2日)で「悪の枢軸」のように北朝鮮を刺激する表現を使わなかった。

このため韓国政府高官たちは「北朝鮮が6者協議への復帰を拒否する名分も、理由もない」という正論的な論理で楽観論を主張した。外交部のある高官は同日「正直言って(北朝鮮の核保有宣言を)予想することができなかった。客観的な状況は楽観的だったが『知られざる変数』がすべてを覆した感じだ」と話した。しかしその「変数」がなんなのか、政府当局のどこからも明確な答えは出ていない。



夫亨權 taewon_ha@donga.com bookum90@donga.com