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木版画が花開く

Posted January. 31, 2005 22:45,   

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版画を「モダンアートの新しい代案」として模索する異色の展示会が開かれる。18日〜4月3日(月曜日休館)、ソウル鍾路区世宗路(チョンノグ、セジョンロ)のイルミン美術館全館で開かれる「Red Blossom—北東アジア3国現代木版画」展は、木版と言えば思い浮かぶ「白黒」の荒さが感じられる画ではなく、絵画を凌ぐ繊細さと華やかさで、版画の新しい境地を見せてくれる展示だ。ここに、韓国、中国、日本の代表的な版画家の作品が展示され、3国の生活文化を「現代木版画」という視覚物で比較することができる。

版画は、多様な技法で版を作り、まったく同じ作品を数点作り上げることができる複数美術の代表的な形式だ。このような特性のため、1度に1点しか作ることができない絵画に比べて貴重性が落ち、相対的に注目されてこなかったのが事実だ。しかし、イルミン美術館の金ヒリョン・キュレーターは、「多様な媒体の拡散と過度な抽象で、絵画の本領が色あせつつある近年、現代版画はすでに大量複製という実用的な目的を越え、絵画を凌ぐ華やかで繊細な画を追求している」と話す。

展示される3国の木版画は、各国の独創的な美学を代表する。中国の木版画は、社会主義国家の煽動媒体だった特徴らしく、リアリズム美学としての伝達力が強く感じられる。中国版画を世界の舞台で現代美術の一ジャンルに浮上させることに成功した版画家チャン・ミンジエの「転換」シリーズは、サーカス団、制服を着た軍隊など、多様な群衆の中で自由を求めようとする孤独な人間の心理を表現する。この他に、鶏、兎、馬など十二支(干支)の動物をカラフルなイメージで表現したバン・リン、中国庶民の多様な肖像を表わしたチャリ・ジェン、花を素材にして多様な人間の内面を表現したリ・ウェイなどの作品が目を引く。

日本の木版画は、浮世絵(18世紀の日本江戸時代の木版画)のような多色木版画が代表するように、精巧で華やかでありながら、素材が合理的で現実的なのが特徴。酉年を迎え、垣根や波から飛び出す鶏の群れを通じて、自由の意味を再考する河内の作品や、周辺の事物を単純な線で描写した坂本のパステルトーン画、日本の風景を華やかに描いた森村の作品は、木版画の領域がいかに多様であるかを見せてくれる。

韓国の木版画は、版画が注目されない状況でも、粘り強く引き継いできた金サング、イ・サングク、ホン・ソンウン、金ジュングォン、リュ・ヨンボク、チョン・ビパ、イム・ヨンジェ氏の作品が展示される。ホン・ソンウン氏は、双渓寺(サンゲサ)、美黄寺(ミファンサ)、文殊山城(ムンスサンソン)などの名勝地を絵のように繊細に描き、イ・サングク氏は、都市のタルトンネの姿を簡潔な単線で描いた。自然物を温かい線と色彩で表現した金ジュングォン氏の作品も見物だ。

一方、今回の展示には、高麗(コリョ)・朝鮮時代に作られた木版原版や木版画の特別展「韓国の古版画」展も開かれる。金剛般若波羅蜜経(宝物第877号)や妙法蓮華経(宝物第1306号)、首善全図(宝物第853号)や多様な本、地図、菱花板など、国内初の版画遺物が一堂に集まる。

18日午後1時半、リ・ウェイ(版画作家、美術評論家)の「中国現代木版画」の講演を皮切りに、19日(時間同じ)松山龍雄(「版画芸術」編集長)の「日本伝統木版画の現代化」、3月11日明知(ミョンジ)大学イ・テホ教授の「韓国木版画の時代的流れ」を主題にした講演も開かれる。

会社員も会社帰りに観覧できるように、観覧時間が延長された。火〜土:午前11時〜午後9時(古版画展午後7時まで)。日、公休日:午前11時〜午後7時。観覧料大人3000ウォン、小中高校生2000ウォン。02-2020-2055



許文明 angelhuh@donga.com