1日に始まったフセイン元イラク大統領に対する裁判は、最初から難航が予想された。フセインが裁判自体を認めていないうえ、容疑を裏付けることが簡単ではないからだ。
▲死刑をめぐる論争〓暫定政府は、法的根拠のない死刑制度の復活にまで触れながらフセインの断罪を急いでいる。マリク・アルハッサン法務長官は先月30日、フセインの死刑判決を既成事実化した。
フセインが、死刑以外の刑を受けて生存していれば、追従者らがテロ活動を続ける恐れがあるからだ。これは、ナポレオンが権力の座からひき下ろされ、エルバ島に配流されたが、脱出して支持者を再結集し、戦争に乗り出したてつを踏みたくないという意思と解釈される。
フセインの虐政に苦しんでいた大多数のイラク人も彼の処刑を望んでおり、有罪判決が下されれば死刑になる可能性が高い。問題は、米国を手助けしてイラク戦に参加した英国と国連など、国際機関が死刑に反対していること。
さらに、3月に発効したイラクの臨時憲法は、死刑を認めていない。
▲国際社会への影響〓先月初めに解体されたイラク暫定統治委員会(IGC)の任命した判事1人が進めているフセイン裁判は、ミロシェビッチ元ユーゴ大統領に対する戦犯裁判のように、国際社会に大きな波紋を呼び起こすに違いない。
フセインが裁判過程で「共倒れ式」に、歴代米政権とイラク暫定政府の指導者たちの不正を暴露することもありうるからだ。イラク暫定政府が裁判を受け持ち、身辺を米国が管理するのはこのためだという分析だ。
李浩甲 gdt@donga.com






