住民登録番号、銀行の口座番号、自家用車のナンバーから自分だけが知るあらゆる暗証番号に至るまで、世の暮らしが複雑になればなるほど、人々が記憶しなければならない数字もますます増えていく。兵役を終えた男性は、さらにもう一つ自然に暗記する数字がある。軍番である。軍番は軍人の固有番号だ。除隊した後も長く記憶に残る。軍人たちが軍番認識票をいつも首にかけているのは、戦死した時に歯に挟んで身分を確認するためだ。
◆軍番は数十年が経った後も有用だ。昨年末に帰国した国軍捕虜チョン・ヨンイル氏は、一時国防部の軍番確認過程で手違いがあったが、後で誤りが確認され、帰還に成功した。チョン氏が50年以上北朝鮮で苦労しながらも、自分の軍番「0676968」だけは忘れずにいたから可能なことだった。先週、娘に抱かれ遺骨となって帰国した国軍捕虜ペク・チョンギュ氏の例も、ペク氏が生前、娘に自分の軍番「1504895」を覚えさせておいたためだった。これまで帰還した元国軍捕虜の脱北者たちが、一様に自分の軍番を覚えていることを見れば、軍番は彼らにとって「生命線」であったわけだ。
◆一昨日、江原道洪川(カンウォンド、ホンチョン)で、「1125518」という軍番の認識票が発見された。韓国戦争の戦死者の遺骨を発掘するシーンで始まる映画「太極旗を翻して」と似たことが現実に起きたのだ。軍番の主人公は、1950年12月に洪川地域の戦闘で戦死した李マンチョ上等兵。軍人として最高の栄誉である花郎武功勲章まで受章していたことが確認された。54年ぶりに日の目を見た彼の護国魂に、頭が下がる思いだ。
◆韓国戦争の戦死者の中で、遺骨も捜すことができなかった兵士は約10万3000人にのぼる。2000年から始まった国防部の遺骨発掘事業で、このうち970体の遺骨が発掘された。今もこの地のどこかで「李マンチョ上等兵」のような兵士が多く埋まっているという話だ。地下にいる方たちは、最近の韓国の状況をどう思っているだろうか。この地で戦争の可能性が低くなったと安堵しているだろうか。そうでなければ、国を守ることに緩んだように見える子孫を見て、心配しているだろうか。
宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員songmh@donga.com






