「川がなくても候補の口さえあれば橋を掛けられる」。当選のためならとりあえず何でも公約してしまう候補たちの振る舞いを例えた政界の笑い話だ。
ハンナラ党の金満堤(キム・マンジェ、大邱寿城甲)議員は5日、インタビューでそうした候補の公約の中で「にせ物」をどうやって選別できるか、それなりのガイドラインを示した。金議員は経済企画院長官兼副首相や浦項(ポハン)製鉄(現在ポスコ)会長、党政策委議長を勤めた政策筋で、今回の総選挙には不出馬宣言を行なった。
金議員は、「国会議員は国家政策を立案して法律を作るのにより多くの理解と関心を持つべきだ。部分的な公約や政策にだけ関心を持つ人を選んだら、その公約さえまともに守ってもらえない場合が多い」と話した。
金議員はまた、「小選挙区制で国会議員を選んでいることから、区役所長の仕事より小さな地域事業公約にこだわる候補も少なくない。私も4年前、候補者として活動している間にいつの間にか『村の公約』に縛られるようになっていた」と告白した。
金議員は特に、「地域区の道路拡大やグリーンベルトの解除などに住民の関心が高いから、候補たちは自ずとそうした部分にだけ目を向けるようになる。有権者も『うちの地域に何をしてくれたか』を絶対視してはいけないが、地方に行くほどそうした傾向が強い」とつけ加えた。
民主党の政策委議長を勤めたある中堅議員も匿名を前提に、「初めて出馬した15代総選挙の時は、『誰々はこうした公約を掲げたのにあなたは何をやっているのか』と言われると、躍起になって競争心理に火が付いて、守れない約束もたくさんした」と打ち明けた。
金議員は、「大統領の力を利用して何でもやってくれそうに話す与党候補と、予算は考慮せず、立て板に水を流すように『希望事項』だけ並べる野党候補はみんな『嘘つき』と考えればよい」と話した。
要するに△「米大統領と談判して米軍再配備を阻止する」といった実現可能性がなかったり、△地域区に引っ越してまもない人が宿願事業を丸暗記して解決を言い切ったり、△一気にたくさんの公約を掲げて公約が相反する場合であれば、とりあえず金バッチに目が暗んで「空約」を並べているのではないかと疑ってみるべきだというのが政策筋の議員らの忠告だ。
朴成遠 swpark@donga.com






