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[オピニオン]家父長と家母長

Posted March. 25, 2004 22:53,   

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ある広告代理店が最近、全国の45〜64歳の男女1200人を標本調査して、彼らをワイン世代(WINE・Well Integrated New Elder)と命名した。時間を経るにつれ熟成するワインのように、忍苦の歳月を経て新しく生まれ変わった世代という意味だ。この世代の特徴は、家庭内権力が家父長から家母長に急激に移りつつあるという事実だ。実際、意思決定と消費の主導権が男性から女性に変わりつつある。そして、やはり韓国の総選挙を巡る政界の主導権も、大きな波のように女性へと移動している。

◆趙舜衡(チョ・スンヒョン)民主党代表と秋美愛(チュ・ミエ)議員の葛藤は、韓国政治での家父長と家母長の対決を示唆する。趙代表は先月、秋議員を中心とした少壮派によって繰り返される党刷新要求に対して、「私は来年70歳になる。家勢の傾いてきた家の老父が出稼ぎに出かけようとしているのに、成長した子らに稼ぎが足りないとぼやかれているようなものだ」と打ち明けた。この時、秋議員は「代表は一方に対しては温情主義を見せながら、改革を要求する他の一方に対しては、度が過ぎるほど家父長的姿勢で黙殺する」と立ち向かった。

◆弾劾逆風で難破船の船長に他ならなくなった趙代表の姿は、家勢の傾いた家庭を守るために孤軍奮闘はしているものの、発言権が大いに弱まった韓国の家父長を連想させる。一方、しっかりと言いたいことは全部言いながら自己主張を繰り返す秋議員の姿は、韓国家庭の新しい主役として登場した家母長を思い浮かばせる。ソン・ボンスク民主党常任中央委員は秋議員に、選挙対策委員会委員長職の受諾を要請しながら、「民主党のお母さんになって欲しい」と懇請したと言う。しかし秋議員はまるで独立宣言をした人のようにみえる。

◆親が主導権を争う間、病に苦しむのは子どもだけだ。趙代表が地域感情の壁を越えるため大邱(テグ)に移って出馬すると言った時、「代表を大邱にまで行かせなければならないのか」と泣き崩れた秋議員ではなかったのか。趙代表は、実は「家父長的」というより「家庭的」である人だ。二人が熟成した葡萄とオーク樽みたいな調和を成して、名品ワインを熟成させることはできないものか。家父長であれ家母長であれ、「家長なら、家族のために壁に凭れてでも生き残らなければならない」と言った我が祖先たちの言葉を肝に銘じて欲しい。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com