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中国と香港の証券市場、株価が一斉に急騰へ

中国と香港の証券市場、株価が一斉に急騰へ

Posted February. 11, 2004 23:08,   

10日午前、中国の証券市場と香港の証券市場の株価は一斉に急騰ぶりを見せた。突然、北京で招集された金融工作会議のためだった。証券市場の周辺では「重大な発表がある」とのうわさが広がった。

先週末、先進7ヵ国(G7)財務相会談で、人民元の切り上げが提起されたのと関連し、中国がある種の発表をするだろうとの内容だった。人民元の切り上げを行えば、中国企業の資産価値が高まるだろうというの期待感が広がり、株価は前場の寄り付きから急騰しはじめた。しかし、温家宝首相の会議冒頭の発言は、証券市場に冷水をあびせた。

温首相は「漸進的に人民元のレートシステムを改善していきたい」としながらも「現在としては、合理的かつバランスの取れたレベルで、人民元の為替レートの安全性を維持する必要がある」と話した。当分、為替レートの変動はないことを明確にしたのだ。

発言の直後、株価はすべるように落ち込み、結局、下落傾向で取引を終えた。温首相の発言は、中央銀行の人民銀行が9日、「早ければ来月にも人民元に対し5%の切り上げを行うだろう」という報道を否定したのと同じ脈絡のものだ。

しかし、繰り返された当局の否定にもかかわらず、市場では人民元の切り上げを既成事実として受け入れる雰囲気が広がっている。時期の決定が残っているだけ、ということだ。

米国と中国の貿易不均衡が進んでいるうえ、輸出と投資誘致の増加、ホットマネーの流入などで増加した外貨を吸収するため、人民元を市中に放出して以降、過熱投資の現象まであらわれているからだ。

専門家らは、ドルに連動する人民元がドル安でさらに低く評価されることによって、輸出利益が急減するなど副作用が現れる6、7月ごろには人民元の切り上げが行われる可能性がある、との見方を強めている。



yshwang@donga.com