「死の商人」
フィリップモリスとBATなど多国籍タバコ会社を非難する言葉だ。これらは自国のタバコ需要が減少するや、攻撃的なマーケティングでタバコ輸出を増やした。
しかし、もう韓国はこれらを非難しにくくなった。去年12月に民営化されたKT&G(旧韓国人参公社)の今年のタバコ輸出額が2500億ウォンに迫る。売り上げの10%を輸出で稼いでいる。
KT&Gの主力輸出市場は中東と中央アジア。この地域への輸出量が全体の88.4%を占める。イランでは韓国タバコの市場シェアが22.0%を占めるほどだ。「米国製品に対する排他的な感情が強くて、韓国のタバコが中低価格の市場を席巻して輸出が大きく増えている」というのが海外事業本部の朴ミョンドク課長の説明だ。
内需市場でもKT&Gは変わった。
今年上半期の売り上げは1兆258億ウォンで去年同期間比16.5%増えた。営業利益(30.3%)と当期純益(41.2%)も大幅増加した。国内のタバコ販売量が去年に比べて0.6%の増加に止まったが、売り上げと利益が大きく増えたのは1800ウォン以上の高級製品の比重が大きく増えたからだ。
KT&Gのこうした体質変化は去年初めに第一企画、CJなど外部のマーケティング専門家10人を迎え入れて「ブランド局」という新しい組職を作り、マーケティングの力量が大幅に強化されたからだ。
「また、タバコ価格を引き上げる時には消費者の抵抗を避けるために新しいブランドを作り出した。こういうことから消費者に馴染みのある既存ブランドはそのまま低価品になってしまった。ブランドやタバコデザインも社内公募を通じて決めてきた。」(ブランド局の李サンギ商品企画部長)
しかし、去年から発売された新製品群は緻密な市場調査とブランド・ポートフォリオ戦略によって作られた。これらはタバコの味、価格、年齢、性別など様々な変数によって顧客を細分化して多様な製品を開発した。商品名やデザインも数千万ウォンで、多くは数億円を出して外部の専門機関に任せた。ザーウォン、レジョン、シーズン、クラウドナイン、エッセなどがこうした過程を経て出た製品群だ。各新製品は顧客満足度も高くて、輸入タバコのような価格で販売されている。濃い味の高級タバコも近く開発する予定だ。
その結果、第1四半期(1〜3月)に23.2%にのぼった輸入タバコのシェアも、第2四半期(4〜6月)には22.7%に落ちた。タバコ市場が開放された国のうち、韓国のように国内ブランドが80%近いシェアを守る国はほとんどない。米国と英国だけだ。
JTという世界的なタバコ会社を持っている日本も、輸入産タバコのシェアが30.5%にのぼる。台湾(50.4%)、フランス(69.3%)、イタリア(70.1%)はもっと高い。
KT&Gは2005年末に本格的に開放される中国のタバコ市場に備えるためにマーケティング戦略を組んでいる。国内市場より16倍も大きい中国市場の10%を占めるのが目標だ。
金チャンリョル・ブランド局長はマルボロやダンヒルのように世界的なブランドを作るのが夢と話しながら、現在は「エッセ」をグローバルブランドに育てるための戦略を組んでいると付け加えた。「外国制タバコの取り締まりでタバコ市場を守るのは昔の方式です。『腕力政策』ですね。国産をよく作れば自然にうまく行きます」(金局長)
李炳奇 eye@donga.com






