「妻と子供を除いて総替」
三星(サムスン)グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長が10年前にいった言葉だ。
李会長は、1993年6月7日ドイツのフランクフルトで「良から質への変化」を強調して「新経営」を唱えた。当時、韓国の経済界に広がっていた外見重視の考え方を品質と機能重視に変えるべきだということを、先駆けて追求したおかげで、三星は通貨危機を克服し、それを新たな跳躍の機会にとらえることができた。
李会長は、今度は「魔の1万ドルを超える」ことと「国のための天才育成」をキーワードとして掲げた。5日、ソウル新羅(シルラ)ホテルで「新経営10周年」記念の社長団会議を主催した李会長は、10年前と同じように悲壮な姿だった。
李会長は「現在の韓国経済は、過去、先進国の経験した『魔の1万ドル不景気』にさらされた」と診断した。また「今は、目先の利益よりはパイを拡大して国民所得2万ドル時代に突入するため、全ての国民が努力しなければならないときだ。2万ドル時代になると、衣食住問題は解決され、労使問題や集団利益による社会混乱も大きく減るだろう」と述べた。
▲韓国代表企業として成長〓 尹鍾龍(ユン・ジョンヨン)三星電子副会長と李鶴洙(イ・ハクス)構造調整本部長など50人あまりの社長団が出席した同日の会議では、ここ10年間の成果と、この先10年の対応策が集中的に討議された。
93年以降、三星グループの売上高は年間41兆ウォンから141兆ウォンと3.4倍、税込み利益は5000億ウォンから14兆ウォンと28倍に増えた。輸出額は昨年312億ドルで輸出全体の20%、上場企業の株価出来高の27%を占めるなど、国家経済に莫大なウエイトを占めている。
Dラム半導体、超薄膜トランジスタ液晶表示装置(TFT−LCD)、携帯電話(CDMA)など、世界一流の製品を19も有しており、保険、証券などの金融分野でも国内1位を占めている。
▲2010年、世界超一流企業に向けて〓三星は2010年のビジョンを「世界で一番尊敬される企業」に定めた。売上高は270兆ウォン、税込み利益30兆ウォンで、現在の2倍に2倍に成長させるという目標も定めた。
このため、4大戦略として△中核になる優秀人材の確保と育成△どんな環境でも成長できるしっかりした経営体質△新たな成長エンジンの発掘△健全経営・透明経営を通じた社会にやさしい経営を提示した。
「人材経営」は李会長が絶えず強調している中核中の中核。 李会長は同日「第2の新経営は国のための天才教育に重きをおくべきだ」と強調した。三星は昨年に続き今年も修士・博士1000人を採用する予定だ。
李会長は同日「新経営をしなければ、三星が2流、3流に転落し、滅ぶかもしれないと考えるとぞっとする。新経営の成果を国家の経済危機克服や国民生活の向上に役立てるようにしよう」と社長団に呼びかけた。
申然鐏 ysshin@donga.com






