新型肺炎SARS(重症急性呼吸器症候群)の波紋が中国の政治、外交分野にまで相当な影響を与えている。
中国が毎年の夏、河北城の海辺のリゾート地・北戴河で開催してきた最高指導部会議が、SARSのため今年は北京の近郊で開かれる可能性があると、香港のマスコミが15日報道した。
この会議は、毎年秋に開かれる共産党中央委員会全体会議の議題を事前に討議決定する重要な会議で、毛沢東時代から慣行になってきた会議場所が変わるのは非常にまれなこと。
中国人民がSARSに苦しめられているところで、共産党の幹部がリゾート地で事務を行うのは適切でないという、指導部の判断によるものだ。
香港のアジアン・ウォールストリート・ジャーナル紙は16日付で、中国の新指導部が北戴河の会議場所の変更を検討し、SARSの退治に全力を挙げることによって国民の信頼を得ていることから、予想より早く実権を掌握できるものとみられると報道した。
胡錦涛国家主席は、先月、SARSによる被害が拡大していることを受け、江沢民中央軍事委主席に秘密会談を提案し、北京のSARSの実態を公開して衛生部長と北京市長を更迭することにしたと報じ、SARSが完全に退治されれば胡錦涛主席の体制が大きく安定するだろうと、同紙は付け加えた。
一方、中国が世界保健機関(WHO)の調査団の台湾入りを遅れて許容したため、台湾内のSARS感染事例が急増したことをめぐって両岸の紛争が再発している。
陳水扁台湾総統と簡又新外交部長は15日、「中国は台湾のWHOへのオブザーバー加入を沮止するため、加盟国を相手にロビーを行っている。これは台湾国民の傷口に塩をこするのと同然だ」と強く非難した。
中国外交部の章啓月報道官は同日、米議会が台湾のWHOへのオブザーバー加入に賛成する決議案を成立させたことについて、「台湾は中国の一部だ。主権国家でない台湾が国連傘下機関に加入する資格はない」と強い不満を露にした。
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