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[社説]会議内容を隠すのが国益なのか

Posted April. 09, 2003 22:31,   

龍山(ヨンサン)の米軍基地移転など、韓米間の主要懸案問題を議論する協議が本格的に始まっている中、国防部が見せた行いに懸念を示さざるを得ない。国防部は8日、「未来韓米同盟政策構想」会議に参加する韓国側代表団に、「会議の重要性と国益を考慮して議論の内容を公開せず、流出事実が確認された場合、いかなる処分にも甘んじる」という誓約書を書かせたという。国防部が発表する内容以外は一切国民に知られないよう、頑なに門を閉ざしたのだ。国防部は、「未確認報道による副作用を防止するために」誓約書を書かせたと言うが、副作用を防ぐとすればむしろ、真実を積極的に知らせるべきだ。

龍山基地の移転と米第2師団の再配置は、国家安保や国民の安全に直結する重大な問題だ。龍山基地移転だけでも数十億ドルの経費が予想されるなど、財政的な負担もまた非常に重い。移転先の地域住民の意志も無視できない。何人かの代表団が密かに議論した後、結果だけを突きつけるように発表しても構わないような、些細な問題ではない。

両国は第1次会議で、龍山基地の早期移転、米第2師団を含む駐韓米軍基地の統・廃合に関する原則に合意したと発表した。だが、早期移転がどの時期を指しているのか、在韓米軍の核心である米第2師団についていかなる議論がなされたのかについては具体的な説明がなかった。すでに、米第2師団の漢江(ハンガン)以南地域への移転説まで出回り、国民が不安を感じている現実に沈黙で答えるのは政府のするべき事ではない。

両国が合意したという、「韓国の役割増大」も隠密に進めるのではなく、公論化すべきだ。在韓米軍の変化が結果的に戦争抑止力を弱めさせ、韓国の負担だけを増やすのではないか、という懸念が提起されているからだ。

政府が「知らせたいこと」だけを公開し、国民の「知る」権利を無視すれば、国民を説得するのは困難だ。在韓米軍の変化を押し付けるように推進させるという意図がないとすれば、協議内容を詳細に公開し、国民の同意を得ることが望ましいのだ。