イラク戦争は、開戦前から世界を二つに分けてしまった。米国は国連の承認を受けてイラク戦争を行うため外交面での努力をしたが、結局、フランス、ドイツ、ロシアなどを説得するのに失敗した。「将来の危険をあらかじめ取り除く」という先制攻撃の戦略に基づく戦争について、他の国が同意しなかったからだ。したがって、事実上、米英両国とイラクとの戦争となった今回の戦争では、国際世論を有利に持っていくための競争も、し烈だ。イラクが守勢に追い込まれながらも化学兵器を使わない理由は名分での戦いで勝つため、という分析もある。
◆米紙「クリスチャン・サイエンス・モニター」は、戦場の裏で展開されるこのようなもう一つの戦いを「認識戦争(War of perceptions)」と表現した。イラク国民の解放や国際的安全保障のための戦争なのか、それとも帝国主義的な侵略戦争であるのか、その性格に関する論争であるわけだ。将来的には今後の世界の力関係や米国の地位に影響を与える論争でもある。同紙は「認識戦争」の勝敗を分ける要因として、死傷者数、大量破壊兵器が存在するかどうか、戦後イラクの石油管理、戦争期間などをあげた。例えば、イラク民間人が大量に死傷し、大量破壊兵器を見つけることができなければ、米国が実際の戦争で勝利をあげるとしても、「認識戦争」では負けることになる。戦後、米国がイラクの石油を思うがままにすれば、石油のために戦争を起こしたという反戦論者の主張が説得力を持つことになる。
◆イラク戦争は、歴史上、最も広範囲で激しい反戦デモを引き起こした戦争としても記憶されるだろう。欧州、アジア、中東、南米だけでなく、戦争当事国の米国、英国でも多くの市民が反戦デモに参加した。同じ内容について、世界の数十カ国で同時にデモが行われたのは例のないことで、世界が一つの地球村になったことを実感させる。最後まで戦争防止を訴えたローマ法王ヨハネ・パウロ2世は、イラクの平和を願う祈祷会で、異教徒のイラク国民に対して「精神的に親密さを感じる」と述べた。
◆韓国は、イラク戦争で米国を支持する30カ国のうちの一つだが、同時に反戦世論も少なくない。国会で25日票決される派兵同意案についても、各界で賛否両論が出ている。どちらが国益のためになるか、についての判断にも隔たりがある。与党内に反対論者がいるかと思えば、野党にも賛成論者がいる。それだけ、今回の問題は判断しがたいということだ。平和という人類の普遍的価値を守るという名分と、北朝鮮問題を目前にしている現実論をすべて満足させる妙案はないのだろうか。
金尚永(キム・サンヨン)論説委員 youngkim@donga.com






