ベネズエラのチャベス大統領の早期辞任を求めるゼネストが20日間続いているなか、チャベス大統領は21日、海軍による石油タンカーの奪還作戦に直接かかわり、特別部隊を組織するなど、強硬対処の構えを見せ、緊張が高まっている。
チャベス大統領は21日、海軍を投入して、ストに参加している船員たちから国内供給用の石油タンカー「フィリンレオン号」を取り戻した後、自ら船上に直接乗り込み、軍艦2隻の護衛をつけて国内主要貯油所に石油を供給するため、航海を指揮した。また、ホセ・ルイス・プリエト国防長官は「政府はストの終息任務を担当する特別部隊を組織した。抵抗する労動者は処罰されるだろう」と警告した。
しかし20日、首都カラカスをはじめ全国の主要地域で数十万の市民が参加した街頭デモを繰り広げたストライキ指導部は21日、「チャベスが辞任するまで闘い続ける」と発表した。
ストライキに参加しているベネズエラ国営石油会社(PDVSA)の取締役会も、最高裁判所の事業所復帰命令に不服を唱え、ストライキを続けることを決めた。
一方、米政府は、身辺安全を理由に20日、自国大使館の中核要員を除いた大使館職員と家族たちにベネズエラから撤退するよう命じた。
2000年の大統領選挙で貧困層から絶対的な支持を得て再選したチャベス大統領は、経済政策の失敗と社会階層の対立が深刻化し、中間層の広範にわたる抵抗に直面している。
昨年12月以後、4度目になる今回のゼネストで内戦への懸念がささやかれている。米国は、大統領選挙と総選挙の早期実施による事態解決を勧めているが、チャベス大統領はこれを拒否している。
今回のストライキで、世界5大産油国であるベネズエラの原油輸出はばく大な打撃を受け、カラカス市内のガソリンスタンドの80%が営業を中止するなど、国内でもきびしい石油不足に苦しんでいる。






