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[オピニオン]戦士プリンセス

Posted December. 10, 2002 22:42,   

褐色の肌に物怖じしない目、頭脳なら頭脳、アクションならアクション、そのうえ女性的な魅力まで欠けたところが一つもない。コンピュータゲーム「トゥーム・レーダー」の女戦士ララ・クロフォードの話かって?いや違う。ホワイトハウスのコンドリーザ・ライス国家安保補佐官のことだ。1996年に登場して以来、世界的な旋風を巻き起こした「トゥーム・レーダー」型の女戦士が、映画「マトリックス」「イナフ」についで、ホワイトハウスまで占領した。テロとの戦いにほん走する権力の中枢では、コンディ(コンドリーザの愛称)を戦士プリンセス(Warrior Princess)と呼ぶほどだ。

▼大衆文化の中に女戦士の魅力が、タフな中にもセクシーな魅力があるように、コンディの魅力も矛盾の弁証法で始まる。ニューズウィークの最新号が、その絶大な影響力を「静かな力」と表現したほどだ。コンディは、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を「悪の枢軸」と呼ぶほど強硬な外交政策の伝道師であり、一方で、ホワイトハウスで会議が終われば、コーヒーカップを片づけもする。パウエル国務長官に一緒に片付けようと言ったら「男はそんなことはしない」 と言われ「本当の男はできる」と言い返したという。男よりも男らしく、女性らしさも失わない、そして男女の区分の基準をも越えた一面である。アフリカ奴隷系の黒人で初めて安保補佐官の地位についた彼女は「黒人が奴隷制度に対する賠償を受けなければならないとは考えない」という言葉で、肌の色や過去にとらわれない姿を見せたこともある。

▼自分を限界の中に閉じ込めないため、これからもどんどん伸びていくことは間違いない。ブッシュ大統領が、不可能な状況はないと信じるように、コンディもまた自分にできないことはないという楽観性を持っている。その点で二人は似ている。しかし、これよりもっと強くて美しいコンディの怪力は、補佐役としての権力を乱用しないところに発揮される。何が米国の国益に貢献するかをまず考える知的な愛国心で満ち、ブッシュ大統領を私的な見解で揺るがすことはない。そんなコンディが英雄的な戦士となり、大統領の信望を得るプリンセスとしての地位を得るのも当然のことだ。

▼今は「プリンセス」で満足するかもしれないが、コンディがいつまで王の愛の中で幸せかは誰にも分からない。神話の中の主人公が、真の英雄に生まれ変わるには、父親の影響力から抜け出る意識が必要なように、戦士プリンセスが真の戦士として生まれ変わるには、家を出て武器を持たなければならない。「戦争とサッカーは似ている」と述べ、いつかアメリカンフットボール連盟会長になりたいと言って、自分の戦闘欲と権力欲をなだめたコンディ。2008年の大統領選挙に出て、初の女性大統領として飛び出すかどうかを見守ることも、コンピュータゲームに劣らず興味深い。

キム・スンドク論説委員 yuri@donga.com