大統領選挙の投票を控え、不法サイバー選挙運動が横行しているが、警察の監視システムが効率よく運営されていないため、效果的な取り締まりができていないと指摘されている。
警察は、警察庁本庁だけでなく、地方警察庁や一線の警察署でも、サイバー取り締まり班を運用している。しかし、取り締まりの業務が分担されておらず、すべてのインターネットサイトが「共同警備区域」になっているため、主要なサイトだけを重複して監視している状況だ。
そのうえ、監視や取り締まりに必要な基本的なガイドラインもない。なかでも不法掲示物の場合、取り締まりを捜査官の「カン」に任せたり、選挙管理委員会や検察の両方から指示を受けるなど指揮体系が複雑なため、迅速な取り締まりが難しいのが実状だ。
▲取り締まりの現況〓1日、ソウルの一線の警察署では、選挙状況室「サイバー班」には、警察署あたり4、5人の捜査官が担当しており、各自がコンピュータの「お気に入り」に30〜50余りのサイトを登録している。
監視対象の大半が、野党ハンナラ党や与党民主党、マスコミ、そして掲示板活動が活発なポータルサイトなどで、特別な情報提供を受けた場合に限って、新しいサイトの掲示板を監視する。
このため、警察庁に上げられる捜査報告も、かなりの数が重複している。警察署のある捜査課長は「実際に最近約10件の重複ケースがあった。YahooやNAVERなど、加入者が多いサイトを優先的に検索しているが、現場をつかんでも、どの警察署で捜査をするのか、いちいち警察庁の「交通整理」を受けなければならない」と語った。このため、いわゆる「メジャー・サイト」でない所で行なわれる不法選挙運動は、事実上の調査対象から除外されるしかない。
▲あいまいな基準〓立件基準も千差万別だ。実際に確認した結果、警察署別に「捜査着手」の基準になる中傷文の回数は、1人20〜50回、ひどいところでは150〜500回とまちまちだ。
ソウル地方警察庁の朴柱鎭(パク・ジュジン)選挙状況室長は、「大統領選候補への中傷文の場合、回数ではなく『質』が立件の基準だ」と述べた。
しかし、非難の水準を規定した選挙法82条3項(コンピューターと通信を利用した選挙運動)は、「候補者に対するうその事実やプライバシー中傷などの内容を掲示する行為を禁止する」という包括的な内容だけを提示しており、実際の捜査は捜査官個々の感覚に依存するしかない。
警察署サイバー班のある捜査官は「常識が判断基準」であると述べ、「選挙管理委員会に有権解釈を依頼しても、ケースごとに処理・指針が異なる」と語った。なかでも「尊敬する△△候補へ」とはじまる丁重な敬語体の文章や「引用した文章」と言って自分の責任を回避するなど、巧妙なやり方の不法選挙運動の場合には、立件するかどうかにかなりの混乱を来たしている。
▲複雑な指揮体系〓警察捜査に対する指揮体系も問題点として指摘されている。選挙管理委員会は、サイト上に「中傷文」が掲示されればすぐに削除できる権限があるが、警察はそうすることができない。また現行法上、サイバー選挙事犯捜査に対して警察は、立件段階から検察の指揮を受けなければならず、検挙のためにインターネット・アドレス(IP)を追跡するうえで、検察の許可を受けるのに2、3日かかる。このため、インターネットカフェなどで中傷文を載せる場合、立件や検挙が難しい。
警察は今年初めから先月末までに、サイバー上の候補中傷の容疑で約400件を摘発、9人を逮捕し57人を不拘束・立件した。
鉠 cij1999@donga.com






