会社に資本金を投入してから引き出す手法(偽装投入)で、善良な投資者に被害を与えた8700社が検察に摘発された。これらの会社が偽装投入した資本金の総額は、1兆8000億ウォン台に逹することが判明した。
今回摘発された会社には、通信設備の製造業社のディエイブルなど、証券取引所の上場企業とコスダック(韓国店頭市場)登録企業15社が含まれていて、証券市場に大きな波紋が広がることが予想される。
ソウル地検刑事9部(李仁圭部長検事)は27日、偽装投入の疑いが持たれている8700社のうち、ディエイブルとD、S、H、M、I社など、上場・登録15社を含めて、資本金30億ウォンを超える会社20社をまずは捜査すると明らかにした。
検察はこれらの会社の代表たちが会社を設立したり、有償増資をしながら「企業の合併買収(M&A)専用の私債ファンド」や金融業者などから資金を入金させて、会社の口座に振込み、これをもとに株式を発行した後、口座から金を引き出して、ファンドや金融業者に返納する方法を使ったという。
私債ファンドは100人以下の投資者たちが資金を集めて、特定の銘柄や商品に集中的に投資するファンドだ。
このような偽装投入が起こった会社は、記帳上には資本金があるものの、実際には金が抜かれて皮だけが残っている状態で、増資が成り立つことを信用して、株式を買った善良な投資者らはあとで損害を被ることになる。
また一部の会社代表たちは、一般投資者たちが有償増資に参加して投資した資金まで引き出して、ファンドや金融業者などから貸りた金を返したと検察は明らかにした。
検察は昨年9月から10月にかけて、M&A専用の私債ファンドのI社から29億ウォンを貸りて増資した後、一般投資者たちが投資した資金30億ウォンを引き出して、I社に元金と利子名目で返した疑いで、ディエイブル代表の李ギュホ(39、前理事)と前代表の金インソン(40)を拘束起訴した。
李ギュホらは30億ウォンの横領事実を隠蔽するために、他の会社の株式を買い入れるのに30億ウォンを計上した形で財務諸表を虚偽に作成して、これを公示した疑いもかけられている。
李ギュホは今年の8月、ディエイブルの資金44億1000万ウォンを、自分が代表のコンピューター関連業社クスコアイティに担保なしに貸与するように見せかけて、この資金でコスダック登録企業ドリーム院を引き受けた疑いもかけられていると検察は明らかにした。
検察は株式代金の約6500億ウォンを投入して、株価操作の作戦勢力に約900億ウォンを貸した疑いで先月、拘束起訴したソウル明洞(ミョンドン)の最大金融業者であるハン・ジェボン(58)の口座を追跡調査する過程で、資本金を多く投入した8700の会社を確認した。
李明鍵 gun43@donga.com






