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[オピニオン]株式市場

Posted October. 13, 2002 23:08,   

多くの投資家が見逃している当たり前な事実の一つとして、いま私が買おうとしている株式は誰かが売りに出したもので、その人は私がその株価の値上がりを信じている分、その株価が下がると確信しているということだ。同様に、私が売りに出した株式を買う人は、その株価の値上がりを確信している人である。ここで、両方が正しいことはあり得ないので、どちらか一人は確かに勘違いをしているといえる。従って、株式市場での勝敗は、どちらがより正確な情報を持っているかによって決まってくる。

◆株式市場において、人より優れた情報を手に入れるには、二とおりの方法がある。一つは、内部の情報を利用して他人より先に情報を仕入れる方法で、これは違法行為にあたる。もう一つは、値打ちのある情報を自ら直接研究・生産する方法だが、これは多くの努力と専門性を必要とするアナリスト専門家の領域で、個人の投資家にはできない。そのため、素人の一般投資家がこれといった専門知識や情報を持たないまま、噂と直感だけで株式市場に飛び込んでも、常に高級情報をもつ専門の投資家に比べて不利にならざるを得ない。

◆経済学では、株式市場を一種の情報処理機関とみなしている。ある時点において形成された均衡株価は、市場のあらゆる情報を反映した価格というわけだ。従って、現在の均衡株価においては、その株価が値上がりすると信じる人と、値下がりすると信じる人の数を同数と見てよいだろう。俗に言うところの「悪材料は発表と同時にすでに好材料だ」とか「株価にはすでに噂が反映されている」という言葉が、正にそのことを意味しているといえよう。

◆もしも、株式市場の情報処理機能が完璧なものだとすれば、新しい情報が市場に供給されると同時に、その情報が株価に反映されることだろう。今から1分後に、市場に好材料が出るか悪材料が出るかは誰にも分からないために、1分後の株式市場がどの方向に動くかは、誰にも分からないということができる。このため経済学では、株価の変動を酒に酔った人の足取りが左に向かうか右に向かうか予測がつかないとして「ランダムウォーク(Random Walk)」と呼んでいる。長い間、数多くの天才たちが、株式市場での一もうけを狙って黄金の公式を捜し求めてきたものの誰も成功しなかったことから考えると、株式市場を予測することは不可能といえよう。最近の株価の暴落を受けて、株式市場に対する悲観論も多いが、それもこのような理由から、あまり信頼できるものではない。

金鍾奭(キム・ジョンソク)客員論説委員(弘益大学教授・経済学)jskim@hongik.ac.kr