「わたしは三輪車」
釜山市海雲台(ブサンシ・ヘウンデ)海水浴場の海辺の上空にリュ・ヨンテ(40)氏が「浮くと」、人々は首をかしげる。同氏を乗せている見慣れない「飛行物体」のためだ。一見、パラグライディングのように見えるが、よく見てみるとその下に三輪車のように輪がついている。水面につきそうな低空飛行をしていると思えば、いつの間にか空高く飛び上がるなど自由自在に飛び回っている。「飛行物体」が近づく時よく見てみると三輪車のような形のものの後ろに大きなモーターとプロペラが装着されている。
この飛行物体の名は「トライカー」。3つの輪が装着されたため付けられた名前だ。トライカーはパラグライディングの一種だ。一般的なパラグライディングは高い山から飛び降り、気流に乗って飛行する。しかし、このパラグライディングは、後ろにつけられた強力なモーターの力によって平地から空に飛び上がる。映画に時々登場する「モーターパラグライディング」の一種だ。韓国内でも最近「モーターパラグライディング」を楽しむ人たちが増えている。「トライカー」はこうしたモーターパラグライディング」からもう一歩進んだもの。
「モーターパラグライディングが楽なのは楽だが、両足で立ったまま離陸し両足で着地します。これを不安に思う人たちがいます。そこで、安定感を持たせるため輪を装着して座ったまま離着陸できるように作ったのがトライカーです」
リュ氏の説明だ。トライカーを利用すると負担を少なく感じることから、高齢者もモーターパラグライディングに挑戦できるということだ。その代わり、3〜4メートルほどの滑走空間が必要とさえる。リュ氏は、モーターパラグライディングの分野ではよく知られている人物。最近では、いっそのこと「トライカー」を購入し乗っているところだ。
「風が吹かなくてもパラグライディングできるのがいいですね。ガソリンを入れて2時間ほど乗れます。一般のパラグライディングは時速40キロくらいですが、トライカーとモーターパラグライディングは時速50キロくらいです。トライカーとモーターパラグライディングの飛行距離は200キロに上るが、これは普通のパラグライディングでは飛行し難い距離です」
リュ氏は、10年前からパラグライディングをやっている。よく「落下傘部隊の出身か」と質問されたりするという同氏は「陸軍機甲部隊の出身」だそうだ。同氏がパラグライディングを初めて見たのは13年前で、京畿道広州市(キョンギド・クァンジュシ)の野山を通りかかった時だった。特戦士出身の人がパラグライディングの講習を行っているのを見た後、運命のように夢中になってしまった。
それ以降、本格的にパラグライディングを練磨し、釜山でパラグライディング・スクールを設けた。その後、モーターパラグライディングとトライカーまで始めるようになった。韓国で、トライカーは、現在、導入される段階で、値段は1200万ウォン台だという説明。リュヨンテ・パラスクール:051—804—7230、www.skypara.com。
李元洪 bluesky@donga.com






