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米ブッシュ大統領「会計不正経営者を徹底追求」

米ブッシュ大統領「会計不正経営者を徹底追求」

Posted July. 09, 2002 22:32,   

▲米ブッシュ大統領の記者会見を巡って議論〓ブッシュ大統領は9日ニューヨークのウォールストリートを訪問し企業改革の重要性を強調するのに先立って、8日、予定にない記者会見を通じて「証券取引委員会(SEC)の権限を強化し、予算を拡大して企業の責任を徹底的に追及する」と改革構想の骨格を明らかにした。

またSECのピット委員長が業界とゆ着しており、改革推進能力が欠けているなどとの理由で退陣の圧力にさらされていることについては、彼に企業改革のチャンスを与える」とし変わらぬ信頼を示した。

これについてLAタイムズは9日、「政界からも退陣の圧力が高まっている中で、ブッシュ大統領は依然支持の姿勢を示している」と指摘した。また、ニューヨークタイムズは「ブッシュ大統領によるいきなりの記者会見は、ワールドコム前経営陣の聴聞会証言拒否の記事への関心をそらし、3日間の休み中、釣りとゴルフをやる場面が連日マスコミに報道されてから高まっている非難の世論をうやむやにさせるためのものだ」と指摘した。

▲相次ぐ企業の会計不正疑惑〓世界第3位の製薬会社モォーク(Merck)社がここ3年間子会社メードコの処方薬の医療保険者負担額(co−payment)124億ドルを会計帳簿に不正記入し、売り上げを膨らましたとウォールストリートジャーナルが8日暴露した。これはモォーク社の総売り上げの10%に当たる。これについて会社側は「これは一般的な会計原則と合致するもので、会計法人でも認めている」とし、「会計方式の差はモォーク社の純収益と1株当たりの収益率に何ら影響を与えていない」と主張した。

エンロン、ワールドコムに次ぎ会計不正疑惑が取りざたされる企業が多くなったため、ウォール街は再び「信頼崩壊」のショックに陥った。SECが会計不正疑惑をしっかり突き止めない場合、SECは企業改革の「主体」から会計の「対象」にもなり得るとウォールストリート関係者は指摘した。

▲ワールドコム聴聞会〓38億5000万ドルの会計不正が発覚した米国通信大手ワールドコムの前・現の最高経営陣などを対象にした下院の聴聞会が8日行われたが、会計不正が行われたとされる当時のエバース前社長兼最高経営責任者(CEO)とサリバン前最高財務責任者(CFO)は一切の証言を拒否した。

ワールドコムの会計監査法人アーサー・アンダーセンの前パートナー、ディック氏とワールドコム株の買収をすすめた米証券大手ソロモン・スミス・バーニーの通信アナリストであるグラブマン氏は「ワールドコムの会計不正については全く知らなかった」と主張した。

▲株価下落〓モォーク社の会計不正疑惑に対する不信感が根強く、ニューヨーク株式市場は8日も続落の展開となった。ナスダック総合指数は2.95%(42.75ポイント)下がり1,405.61、ダウ工業指数は1.12%(104.60ポイント)安い9,274.90、スタンダードアンドプア−ズ(S&P)500指数も1.22%下がって976.98となった。問題のモォーク社の株価は2.15%下落した。ハイテク株は半導体とソフトウェア株の下げ幅が広く、その中でインテル株は5.32%急落した。



konihong@donga.com