2002年ワールドカップ(W杯)指定の国内観光ホテルなど宿泊関連業界が、国際サッカー連盟(FIFA)の公式宿泊代行会社の英国バイロム社の横暴によって、大きな被害をこうむるハメになっている。
バイロム社は、昨年全国217の観光ホテルにW杯期間中、全体の70%に達する79万6158客室を確保したが、解約にともなう違約金を払わなくてもいい4月30日までに当初の70.7%にあたる56万2863客室を解約し、韓国の宿泊業界にばく大な損失を与えた。
バイロム社は5月に入ってからも、2万9033客室を追加して解約した。
昨年バイロム社と韓国の宿泊業界が合意した内容によると、バイロム社は韓国のW杯組織委員会(KOWOC)を通じて△4月30日までには確定されていない客室を全部解約しなければならず△以後は確定宿泊日の30日前に書面通知する場合、総客室の15%を違約金なしに取り消しができ、△確定宿泊日の3日前から30日前までは総客室の10%までを違約金なしに取り消すことができるとなっている。
問題は違約金免除基準の「総客室」数。 韓国のホテルは、契約によって未確定の客室が全部なくなった4月30日を基準に23万3295客室を「総客室」と見ているのに対して、バイロム社は当初契約の79万6158客室を主張している。
バイロム社がW杯開幕を目前に控えた4月の1カ月間で27万7683の客室を解約したため、突然増えた空室処理に頭を悩ました韓国の宿泊業界は、違約金論議まで噴出したため、大変興奮している。 先月末、大量解約通報でばく大な損失をこうむったAホテルの関係者は「衝撃が大きかった。バイロム社は契約書を我田引水して解釈しているが、最悪の場合、訴訟も辞さない」と話した。
これに対し、バイロム社はW杯の決勝トーナメント進出国と対戦表が不透明であるため、未確定客室を保有しているしかないと主張している。 7日現在もバイロム社が保有した20万4262客室のうち、予約が確定したのは17万2968客室で、残りの3万1294客室は追加解約になる余地がある。
W杯の入場券販売代行社で「競技場空席波紋」を起こしたバイロム社が、ホテル違約金問題まで起こし、関連業界では「こういう幽霊団体をW杯代行会社に指定しFIAFAや、これに対する対策をきちんと用意できなかったKOWOCは、いったい何をしでいたのか」と、激憤している。
鞖克仁 bae2150@donga.com






