2002サッカーW杯に出場した32カ国すべてが緒戦を終えた1次リーグ第1試合(16試合)は、「異変と旋風」の連続だった。
開幕戦で本大会初出場の国際サッカー連盟(FIFA)ランキング42位のセネガルが前大会優勝国でFIFAランキング1位のフランスを撃沈したかと思うと、米国が優勝候補に挙がっていたポルトガルに勝ち大番狂わせを演じた。一方、韓国はポーランドをいけにえにW杯出場以来48年目にして「本大会1勝」の宿願を果たし、韓国旋風の到来を予告した。これによって、当初予想されていた各グループの構図が崩れ、第2、第3試合まで混戦が続く見通しだ。
大陸別で見ると、北米・中米3カ国(米国、コスタリカ、メキシコ)が全て緒戦を勝利で飾り、勢いに乗っている様子が目につく。
また、最近の大会で伏兵としてよく登場したアフリカ勢が、今回もただ者ならぬ実力を見せつけている。チュニジアだけが「アフリカキラー」のロシアに負けたが、セネガルとカメルーン、南アフリカは世界サッカーの二大山脈と呼ばれる欧州と南米の強豪チームに勝つか互角の試合をして引き分けるなど、善戦している。
今大会第1試合のもうひとつの特徴は、無得点の試合が1試合もないほど、「攻撃サッカー」の醍醐味を全世界のサッカーファンに味あわせている点だ。98フランス大会の時は、第1戦で無得点引き分けの試合が2試合あった。
反発力に優れた新しい公認ボール「フィーバー・ノバ」のおかげで、16試合で計46ゴール(1試合当たり2.87ゴール)が入れられたが、これは98フランス大会の37ゴールより9ゴールも多い。
このような勢いが続けば、決勝戦までの全64試合で計171ゴールが記録された98フランス大会(1試合平均2.67ゴール)の記録を簡単に超えると予測されている。
安永植 ysahn@donga.com






