検察は27日、金大中(キム・デジュン)大統領の次男、金弘業(キム・ホンオプ)アジア太平洋平和財団(亜太財団)副理事長の召喚問題について、サッカー・ワールドカップ(W杯)大会の期間中であっても、利権介入の証拠が確保さた場合、直ちに召喚して取り調べる方針を明らかにした。
李明載(イ・ミンジェ)検察総長は27日、弘業氏の召喚問題で、検察庁舎に抗議に訪れる予定だった野党ハンナラ党の李揆澤(イ・ギュテク)院内総務に電話をかけ、このように明らかにした。
これと関連して、検察関係者は「これまでの捜査の結果、弘業氏の召喚が当分は難しく、W杯も開催されるため、やむをえずW杯以降に召喚しようという話が、捜査を延期するという意味にゆがんで伝えられた。大会期間であっても、証拠が確保さた場合には、召喚するというのが検察の方針だ」と述べた。
李廷洙(イ・チョンス)最高検察庁公安部長も、李院内総務との電話で「弘業氏をW杯以降に召喚するという発表は、真意が誤って伝えられた」と述べた。
一方、最高検察庁中央捜査部は27日、弘業氏の側近であるキム・ビョンホ前亜太財団行政室長が、「後光(フグァン、金大統領の雅号)金を確認」「国家情報院(国情院)5億程度?1億も」などの文句が記されたメモを作成した事実をつかみ、金前室長を呼んでメモ作成の経緯を取り調べた。
金前室長は、5月10日に検察に召喚される前と、先月18日に亜太財団が一時閉鎖される前に、このようなメモを作成して、手帳に保管していたという。
金前室長は、一部のマスコミを通じて「『後光金』はフグァン文学賞運営委員会関係者が、文学賞基金づくりのために、企業から集めたカネのことで、国情院の内容は、国情院職員のチェ某氏から聞いた国情院の電算用紙の予算規模を記したもの」と主張した。
検察は、メモに「亜太財団は聖域?」「聴聞会防止」という文句が記されていたことから、金前室長が、大統領府関係者や亜太財団理事で与党民主党議員の薛勳(ソル・フン)議員らとともに、対策会議を開いたかどうかを捜査している。
丁偉用 viyonz@donga.com