インドネシアのビマントロ国家警察長官は5日、ワヒド大統領の職務停止命令にも拘らず、大統領官邸前で行われた軍と警察による観閲式を主催するなど、同国の抗命波紋が広がっている。
ビマントロ長官は5日午前9時(現地時間)、スカルノ初代大統領の生誕100周年記念行事の一環として、大統領府前のメルデカ広場で警察と軍人5000人余りが参加して行われたパレードを査閲した。
全国30ヵ所の地方警察庁に所属する警察も、ビマントロ長官の指示に従って、長官への忠誠を誓う一方、各地で市街パレードを行った。
ビマントロ長官の抗命には、元警察総長3人を含む警察の首脳部と、ワヒド大統領が長官代行として指名したイスマイル新任副長官などが行動をともにしている。
メガワティ副大統領も4日、「警察長官の交替は、法令で定められた手続きに基づいて行われるべき」だとして、抗命事態を引き起こしたビマントロ長官を庇う発言をした。警察の抗命事態にメガワティ副大統領が同調の動きを見せているのは、非常事態の宣布を検討しているワヒド大統領の早期辞任を導くための圧迫作戦として受け止められる。
憲法違反の是非が持ち上がっている大統領の弾劾が決まれば、政局の不安がさらに悪化する恐れがあることから、国民協議会特別総会の召集前に、ワヒド大統領を窮地に追い込み、自ら辞退するよう圧力を掛けるというもの。
ワヒド大統領としては、政権を守る最後の砦と考えられた警察が背を向けたのに加え、軍部も大統領に対する反対の意思を明らかにしているため、非常事態宣布などの強硬策を通じて危機に立ち向うことは一層困難になったものと見られる。
洪性哲 sungchul@donga.com






