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金正日の再訪中、何を意味するか

Posted January. 16, 2001 13:52,   

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、昨年5月に引き続き、今年の春、再び中国訪問を推進する背景には、三つの理由がある、と北京の外交消息筋は分析する。

第一、対米関係の状況変化だ。米国の新たなジョージ・W.ブッシュ行政府はビル・クリントン行政府に比べ、北朝鮮に対してより強硬な立場を見せることが明らかだ。

ブッシュ次期大統領はミサイル問題と関連して、「中国と北朝鮮が最も脅威的な国家」だと指摘し、「国家ミサイル防御(NMD)体制の構築も積極的に推進する」と繰り返し強調した。これはビル・クリントン行政府の対北政策とは相当違う。したがって、北朝鮮としては中国と共に新たな米行政府に立ち向かい、どんな外交政策をもって取り組んでいくかといった裏工作を講じる必要性が生じたのだ。

第二は、中国との関係強化だ。昨年5月、金総書記の非公式的な訪中後、北-中関係が相当部分改善されはしたが、依然すっきりしていない点がある。

まず、江沢民中国国家主席が予想と違って、今年の年頭において、北朝鮮を訪問しないことが確実になりつつある。北朝鮮は江主席の答礼訪問を望んで来たし、前例からして、江主席は当然、今年のはじめ、平壌(ピョンヤン)を訪問しなければならない。しかし、江主席が平壌訪問を先送りていることは両国の間に何か解決されていない問題があることを意味し、この問題を解決するため、金総書記が再び北京訪問を推進している、と北京の外交消息筋は分析している。

最後に、両国は金総書記の韓国答礼訪問の問題などについてもスタンスを同一化する必要がある。 金総書記は、今年の上半期中、韓国を答礼訪問すると見込まれている。米国で中国及び北朝鮮に対して強硬な共和党政府がスタートするなど朝鮮半島の周辺環境が変わる状況で、どのように南北関係をリードしていくかを北朝鮮と中国の首脳が共に考えなければならない必要性が生じたのだ。



李鍾煥(イ・ジョンファン)記者 ljhzip@donga.com