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[映画]「一日」赤ちゃんが無脳児だったら?

[映画]「一日」赤ちゃんが無脳児だったら?

Posted January. 16, 2001 19:13,   

不妊で悩んでいた夫婦が妊娠に成功したが、出産前の検査の結果、脳のない先天的な奇形児だと分かったらあなたの選択は?

生まれる赤ちゃんのために数日間寝ないで玩具で部屋中を飾った夫は、涙を呑んで堕胎する意を決める。しかし、お腹の赤ちゃんのために毎日日記を書き続けてきた妻は、赤ちゃんの命を奪うことに猛反発する。

ハン・ジスン監督は映画で不妊夫婦が赤ちゃんを持つための涙ぐましい努力と共に、辛うじて妊娠に成功した赤ちゃんが奇形児との診断を受けた親の悲しみを現実的に描いた。一日しか生きられない赤ちゃんへの母性愛は観客の涙腺を刺激する。

映画主人公のチン・ウォン(コ・ャ壔刀jは、子どもの頃、両親に死なれて叔母の下で育った一人っ子。それゆえ、自分が傷つくことを怖がり、周りの人をよく傷付ける。不妊の責任を背負って養子縁組を提議する夫ャN・ユン(イ・ャ塔[)に、むしろ「どうして私が人の不幸まで引き取らなきゃならないの」と怒り、自分を育てるために結婚もしなかった叔母(ユン・ャWョン)には「子供も産んだことのない女に何が分かる」と罵る。

ところがたった一日のために9ヶ月間待つ過程で、チン・ウォンは徐々に変わっていく。赤ちゃんとの別れ際に、赤ちゃんの臓器寄贈を通じてより大きな愛を実践する彼女の姿は‘母性愛は全ての愛の根源’とのテーマを鮮明に物語っている。

そういう意味で、刺のある薔薇のようなイメージのコ・ャ壔唐偗`ン・ウォン役にキャスティングしたのはよく当たっている。ただ、生まれたばかりの赤ちゃんと死別すべき母親の押さえられた悲しみを阜サするにはまだ力不足な感がある。反面、そんな妻を傍で優しく見守るャN・ユン役のイ・ャ塔[の演技は素晴らしい。

メEジョンジュ詩人が雪の日に世を去ることを頼エでもしたのだろうか。昨年の夏、カク・ジギュン監督の‘青春’で青春の熱情を治める呪文のように登場したメEジョンジュ詩人の詩‘降り注ぐ雪の中では’が、この映画で再び悲しい母性愛を慰める劇的装置として登場することは意味深い。20日封切り。15才以上。