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行き止まりに立った大宇自動車

Posted November. 07, 2000 11:53,   

デウ(大宇)自動車が崖縁に立った。

6日、デウ自動車は決済しなけばならない445億ウォンを決済できなかった。債券団は、「労組の構造調整同意書が無ければ、7日午後、最終的に不渡り処理をする」と最後の通知をした。しかし、労組は、「滞納している賃金をまず精算するべき」だとして、リストラに同意しなかった。結局、デウ自動車は不渡り状態で、ジェネラルモーターズ(GM)と交渉しなければならない模様だ。

大変な毎日

デウ自動車は、6日から1週間の間、1700億ウォンの資金が戻ってくる事になっている。この日、デウ自動車は満期が訪れた物品代金445億ウォンを決済するために、産業銀行などに緊急の資金支援を要請したが、拒否された。産業銀行は、「労組の同意書があればこの資金は最善を尽くして決済してみる」と話したが、労組は少しも動じなかった。

デウ自動車の経営陣は、不渡りが切羽詰まっている中、先月31日、3500人を減員し、賃金削減とともに海外法人の清算を通じて9000億ウォンをコストダウンするというリストラ策を設けた。しかし、この対策は債券団に伝わっていない。

産業銀行のパック・サンベ(朴相培)取締役は、「専門コンサルタント会社であるアーサーアンダーソンに構造調整案の妥当性の検討を依頼している。最終的な構造調整案は、労組の同意書が必要」だと述べた。

進展のない労使の合意

債券団が不渡りという最悪の状態を迎えてまでも、労組の同意を求めているのは、労使紛争の解決がデウ自動車会社処理のポイントになるだろうと見ているからだ。債券団は、労組が海外売却に反対し8月、会社と5年間の雇用保証に合意した事が、フォード自動車がデウを放棄した重要な原因になったものと見ている。このため、GMとの売却交渉を控えて雇用状況の柔軟性をGMにアピールする必要があると思ったようだ。

急流に流されているような状況の中で、デウ自動車の経営陣は、6日、去年デウ自動車が企業改善作業(ワークアウト)に入る時、構造調整に同意した労組の覚え書きを債券団に提示したが、返された。このため数回に渡って労組に覚え書きを要求したが、労組は、「今覚え書きを渡したら、これまでのデウ自動車の問題のすべての責任を労組が取らなければならない」とかたくなに拒否している。

最終不渡りになるだろうか

産業銀行のオム・ナックヨン(厳洛鎔)頭取は、6日、「新規資金の支援はない」という立場を再確認した。続いているデウ自動車の資金危機にも関わらず、債券団がこのように攻撃的な姿勢を取っているのはこれ以上新規資金を支援する余力と名分がないからだ。

去年11月デウ自動車が企業改善作業に入ってから、債券団が支援した金額はおよそ2兆1700億ウォンである。フォード自動車がデウ自動車の買収放棄を宣言した9月から、ほとんどの債券団は、事実上新規資金の支援を拒否している。こういう中で、労組の同意が無ければ60に達する債券団を産業銀行も説得できないとの事。

デウ担当チームのチェ・イックジョン(崔益鍾)チーム長は、これに輪をかけ「労組の同意書があっても、最終不渡りから免れるかどうかわからない」と話した。

海外売却はどうなる

デウ(大宇)自動車が不渡りを出し、法定管理が始まったとしてもGMとの売却交渉はそのまま推進される。

先週末デウ自動車に対する予備審査を終え、総合レポートを作成しているGMは、早ければ今週の週末には、具体的にデウ自動車の資産からどんな部分を買収するかを明らかにする見通しだ。

デウ自動車の高位関係者は、「デウ自動車の売却は、どうせ資産買収の形になるので、デウ自動車が正常営業をしようと法定管理をしようと大きな差はない」と話している。債券団としても「(雇用保証などに労組がこだわっている)今の状態では売却は難しい」としており、かえって法定管理の状態で売却を進めた方がいいという意見が出ている。

デウ自動車が不渡りを出す場合、741社に達する1次協力企業と9360社に達する2、3次協力企業が連鎖不渡りになる見込みだ。債券団は、協力会社の連鎖不渡りに対して「万策尽きた」と見ている。