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「尹・韓」対立は本当に終わったのか

Posted March. 23, 2024 08:45,   

Updated March. 23, 2024 08:45

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与党「国民の力」の「真尹(真の尹大統領系)」の李喆圭(イ・チョルギュ)議員は昨年12月、韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長の推戴過程の世論戦を主導した。非尹系から韓氏の推戴に反発が出た時、イ氏は、「党員と民心、議員の選択は圧倒的に韓氏に向けられている」と述べた。親尹系は一致団結して韓氏推戴のムードを作った。李氏を筆頭にした親尹系は、韓氏以外に危機に陥った「国民の力」を救うカードはないと考えた。

そのような李氏が、総選挙の候補登録開始(21日)の前日、「密室」という表現まで使って、韓氏と公認の対立があることを赤裸々に明らかにした。韓氏の公認がしばらく「静かな公認」という評価を受けたが、両者の対立は蓄積されていた。公認が本格化する前の1月、尹錫悦(ユン・ソクヨル)-韓東勲1次対立の本質が公認パワーゲームにあると見たのもそのためだった。韓氏が李氏に、公認関連の誤解を生む可能性があるので、自分の事務所に頻繁に来ないようにという趣旨で話した時から亀裂は始まった。

李氏は20日の会見で、「状況の本質、前後関係を明らかにするのが国民と党員に対する道理だと考え、この場に立った」と話した。「私が越権なら、韓東勲も張東赫(チャン・ドンヒョク)もすべて越権であり、誤っている」と述べた。

李氏は、「尹心(尹大統領の心)」を読み、それを党に伝えてきた。その点で、李氏の会見は韓氏の公認に対する親尹陣営の、ひいてはの潜んでいた不満を吐露したわけだ。

特に、「韓氏に特定の個人を要求したのか」という質問に対する李氏の言葉が注目される。「韓氏に朱起煥(チュ・ギファン)委員長(推薦を)話した」。朱起煥光州(クァンジュ)市党委員長は20年来の友人だ。と特別な関係である人物の比例推薦の事実を明らかにし、「これが私認か」と言った。その夜遅くに発表された比例代表候補の調整結果に朱氏は含まれなかった。

ところが翌日、は民生特別補佐官を新設し、朱氏を任命した。「為人設官(ある人のために官職を設ける)」という批判が目に見えているにもかかわらず、韓氏に対するの不快感を露骨に表したやり方だった。

李氏が会見を開いた日は、与党が「李鍾燮(イ・ジョンソプ)・黄相武(ファン・サンム)」問題をめぐると韓氏の2次対立を縫合するムードを作った日だ。李氏は、このようなムードに水を差す可能性があることを知らないわけではなかっただろう。与党の大敗危機論があれほど噴出したにもかかわらず、公認対立の内実を暴露し、怒りをぶちまけた。公認をめぐる韓氏と親尹との間の対立、さらには「尹-韓」対立が見えないところでどれほど激しく進行していたかを象徴的に示している。

政治家は国民のための公認と言いながら、実際は自分が推す人を入れるための権力闘争だ。他人が飲み込んだ食べ物を喉から取り出して自分の口に入れるのが公認という言葉が意味なく出てくるわけではない。の任期は3年残っている。有力な次期大統領候補である韓氏の去就は、与党の総選挙の成績にかかっている。総選挙の結果がどうであれ、与党が以前のようにの言う通りに一丸となって動くという保証はない。「尹-韓」対立の緊張は現在進行形である可能性が高い。