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「新ICBM」を手にした金正恩氏「不安・恐怖を与える」、総体的な封鎖策を練るべきだ

「新ICBM」を手にした金正恩氏「不安・恐怖を与える」、総体的な封鎖策を練るべきだ

Posted April. 15, 2023 08:39,   

Updated April. 15, 2023 08:39

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北朝鮮が14日、固体燃料を使用した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星(ファソン)18」の発射実験に成功したと明らかにした。北朝鮮メディアは、前日実施した固体燃料ICBMの発射で、1段目の推進体は通常の角度で、2・3段目は高角に設定するなど、ミサイルの軌道と速度、距離を調節する変則操縦技術も確認したと報じた。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、「敵に致命的で攻撃的な対応を加え、極度の不安と恐怖で苦しめる」と警告した。

北朝鮮の新型固体燃料ICBMは、彼らの表現通り、「共和国戦略武力の展望的な核心主力手段」であり、北朝鮮の核の脅威がその頂点に近づく新たな局面に入ったことを意味する。固体燃料の使用で米本土を狙ったICBMをいつでもどこでも密かに奇襲発射することができ、事前探知による先制攻撃(キルチェーン)能力を無力化し、発射角度の変更による変則飛行でミサイル防衛(MD)システムまでもその役割を果たせなくする脅威的な攻撃手段を手に入れたからだ。

今後、北朝鮮は固体燃料の高度化と段分離の精緻化のため、火星18の追加発射はもとより、事実上の最終完成段階である複数個別誘導再突入体(MIRV)の開発に総力を注ぐとみられる。北朝鮮は今日、太陽節(故金日成主席の誕生日)を迎え、大々的な対内外宣伝戦に出る一方、今月末までと予告した軍事偵察衛星の打ち上げ、いつでも可能な状態である7回目の核実験、さらに長距離ミサイルの太平洋発射のような高強度の挑発も続ける可能性が高い。

このように強まる北朝鮮の攻勢的な挑発は、韓半島の緊張と対立のレベルをさらに引き上げることになる。これまで、北朝鮮が核・ミサイル能力を急進化させることができたのも、米中戦略競争とウクライナ戦争による世界的な対立の流れに乗じて、中ロの庇護の下、遠慮なく挑発を行った結果だった。今後も北朝鮮はこのような新冷戦の流れに乗って中ロ独裁国家の行動隊長を自称し、さらに好戦的な態度に一貫する可能性が高い。

このような北朝鮮の対決的姿勢が変わらない限り、どのような非核化戦略も、実用的な対北朝鮮政策も役に立たないだろう。既存の対北朝鮮アプローチを抜本的に見直すべき時だ。韓米同盟と韓米日協力を通じた拡大抑止力の強化という軍事的レベルを越え、北朝鮮を外交経済などあらゆる面で封鎖する総体的な長期戦略が必要だ。特に、北朝鮮を中ロと断絶させる精巧な策略で孤立の苦しみを感じさせる必要がある。今月末の韓米首脳会談で、新たな戦略の骨格が示されることを期待する。