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米国無人機とロシア戦闘機が作戦中に空中衝突 冷戦後初めて

米国無人機とロシア戦闘機が作戦中に空中衝突 冷戦後初めて

Posted March. 16, 2023 08:43,   

Updated March. 16, 2023 08:43

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ウクライナ南部に面した黒海の上空を偵察していた米軍の無人機(ドローン)が14日(現地時間)、ロシア軍の戦闘機と衝突して墜落した。米国とロシアの軍用機が軍事作戦中に衝突したのは冷戦後初めて。昨年2月のロシアのウクライナ侵攻後、米ロが戦場で初めて直接衝突し、両国間の軍事的緊張が高まるのではないか懸念されている。

米欧州軍司令部は同日、「午前7時3分頃、ロシアの戦闘機スホーイ(SU)27が黒海上空の国際空域を飛行していた無人機MQ9のプロペラに衝突し、MQ9を墜落させた」と明らかにした。

米軍当局によると、ルーマニア空軍基地を出発し、ウクライナのクリミア半島南120キロ上空で偵察任務を遂行していたMQ9に、近くを飛行していた2機のSU27が近づき、30~40分間接近飛行して妨害行為を行った。SU27は、ドローンに搭載されたカメラやセンサーなどの偵察装備を破壊するため、MQ9の上を飛んで燃料を放出した。この過程で戦闘機と衝突し、プロペラが切断したため、MQ9を遠隔操縦していた米軍が海に墜落させたという。

バイデン米政権は、国際水域上空での威嚇飛行による衝突は「明らかな国際法違反」とし、「ロシアの無責任な行動」と批判した。米国務省は同日、ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使を呼び出して抗議した。

ロシアは米国の主張に反発した。ロシア国防省は、「ロシアの戦闘機は搭載された武器を使用せず、無人機と接触することもなく安全に帰還した」と否定した。ロシアがウクライナの「特別軍事作戦」(侵攻作戦)のために設定した飛行制限区域内に米国のMQ9が入り、自ら操縦力を失って降下したという主張だ。 

また、今後も米軍の黒海上空での偵察を阻止すると主張した。アントノフ氏は声明を通じて、「(米国に)特別軍事作戦区域での飛行を取りやめるように要求した」とし、「(米国の)挑発だ」と述べたと、ロシア国営タス通信が15日、伝えた。一方で「ロシアは米国との衝突を望んでいない」と付け加えた。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 パリ=チョ・ウンア特派員 weappon@donga.com