Go to contents

抽象と具象…2つの流れから描いた韓国現代美術の顔

抽象と具象…2つの流れから描いた韓国現代美術の顔

Posted July. 20, 2021 08:26,   

Updated July. 20, 2021 08:26

한국어

金煥基(キム・ファンギ)、千鏡子(チョン・ギョンジャ)、李禹煥(イ・ウファン)…。

美術に関心のない人も、一度は耳にしたことのある名前だ。韓国の現代美術を牽引してきた有名作家たちの作品を一度に見られる展示会が開かれた。14日からソウル市鍾路区(チョンノグ)の仁寺(インサ)アートプラザギャラリーで開かれる「韓国現代美術の二つの顔展:抽象と具象-金煥基からコ・ヨンフンまで」だ。展示には、すでに亡くなった11人を含む24人の作家が参加した。ギャラリー側は、コレクターと作家本人から絵画38点を集めて展示した。

ホ・ソンミ館長は、「韓国美術市場が注目を集めている現在、韓国美術の流れを把握するために抽象美術と具象美術の2つの流れの作家たちの作品を集めた」と語った。通常、絵画において、抽象美術とは対象を具体的に描かなかったり、対象がないものを描写することに対し、具象美術とは物事や状況を描写することを言う。展示は、抽象画家として金煥基、金昌烈(キム・チャンヨル)、李禹煥、朴栖甫(パク・ソボ)、金台鎬(キム・テホ)ら13人を、具象画家として千鏡子、李曰鍾(イ・ワルジョン)、金宗學(キム・ジョンハク)、吳之湖(オ・ジホ)、コ・ヨンフ)など11人を紹介する。

会場の入り口に入ると、一番前面に金煥基の作品「Untitled」(年度不詳)が見える。横16センチ、縦20センチの小さな作品だが、観客の目を引く。目を右に向けると、李禹煥と金台鎬の作品が独歩的な気運を放つ。李禹煥の「点から」(1979年)は、右に行くほど顔料の濃度が薄くなる点を描きながら、生成と喪失の過程を示している。緑色の平面のような複数の立体のような作品は、金台鎬の「Internal Rhythm」(2020年)だ。金台鎬は、複数の層の絵の具を格子状に積み上げて層を形成させた後、特殊彫刻刀で絵の具を削って作品を作った。右側が点、線、面、色の固有さを教えてくれたなら、左側は描写の繊細さと華やかさに驚かされる。

千鏡子の「金魚」(年度不詳)は、作家を代表する素材である女性はいないが、華やかでありながら情愛に満ちた東洋画の色が存在感を引き立たせている。その隣にあるコ・ヨンフンの「器」(2013年)は極めてリアルだ。少し壊れた器の角の部分まで描き、作品と現実の区分が曖昧になる。金宗學の「百花万発」(1998年)は、自由奔放ながらも幻想的な自然を描いた作品なので、キャンバスから出てくる生命力を感じることができる。

展示は抽象と具象を共有したが、結局心に残るのは、作家24人が自分ならではの作法とストーリーで歴史を書いてきたという事実だ。金興洙(キム・フンス)が1977年に、「具象と抽象が互いに共存してはじめて作品が完全になる」と宣言したようにだ。展示は27日まで。無料。


キム・テオン記者 beborn@donga.com