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大統領への報告にも抜けた「83万軒供給」の詳細

大統領への報告にも抜けた「83万軒供給」の詳細

Posted February. 17, 2021 07:37,   

Updated February. 17, 2021 07:37

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は16日、卞彰欽(ピョン・チャンフム)国土交通部長官から業務計画の報告を受け、「住宅供給の画期的な拡大が必要な状況」と話した。卞氏は2025年までにソウルに32万3千軒、全国で83万6千軒の住宅を供給する内容の「2・4対策」について、「公共主導の事業の場合、7月中に候補地の選定を目指す」と報告した。しかし、「どこに、どれだけ」住宅を供給するのか詳しい内容は報告には含まれなかった。

住宅供給の「立地」は今回の対策で国民が最も心配する内容だ。望む地域に住宅がどれだけ供給されるかが主な関心事だが、ややもすると公共開発地に選ばれる場所に家を買い、入居権は得られず、現金清算の対象になる可能性があるためだ。高価なアパートを購入する能力はないが、早く家を一軒手に入れたいと考える需要者が多く、取り引きが活発だった多世帯、ヴィラ市場は、対策発表後、「去来絶壁(新しい不動産対策が出れば一時的に不動産取り引きが活発になるが、法施行が終われば取り引きが低迷になる現象)」に陥った状態だ。一方、再開発・再建築の可能性がない新築アパートの価格がさらに上がる副作用が現れている。今回の対策の試金石であるソウル龍山厚岩(ヨンサン・フアム)1区域の公共住宅事業で、財産権侵害問題で土地・建物主の反発が強く、公共主導住宅供給が今後順調でないことを予告している。

 

卞氏は数日前、テレビ番組に出演し、「(全国の)宅地開発地区20ヵ所が事実上確定したが、地方自治体との協議などで遅れている。確定し次第、上半期中に2、3回にかけて発表する」と述べた。宅地開発地区だけでなくソウルに9万3千軒を供給するという公共主導再建築・再開発地、6万8千軒を作るという駅中心圏、準工業地がどこなのか、国民は全く分からない状況だ。

 

このため、住居価格の高騰を抑えるという差し迫った状況に追われ、国土部が架空の数字で満たされた対策を出したという批判も強まっている。「2025年までに住宅を供給するのではなく、その時までに家を建てる宅地を確保するということ」という国土部の説明に失望した無住宅者も少なくない。住宅供給が遅れれば遅れるほど、請約待機者だけが増え、チョンセ価格がさらに上がることが懸念されている。

 

このような状態が続けば、2・4対策の薬効は急速に落ち、供給不足に対する不安が再び頭をもたげる。1、2ヵ所でも開発計画が確定したところがあるなら、政府は急いで公開し、実需要者の不安を払拭しなければならない。この過程で公共主導の限界が露呈すれば、大胆に原則を修正し、民間の助力を受けてでも、宅供給の速度を上げる方法を模索しなければならない。