Go to contents

コロナ変異を懸念、デンマークがミンク1700万頭を殺処分

コロナ変異を懸念、デンマークがミンク1700万頭を殺処分

Posted November. 06, 2020 08:21,   

Updated November. 06, 2020 08:21

한국어

世界最大のミンク毛皮生産国であるデンマークが、自国内の1700万頭のミンクをすべて殺処分することにした。新型コロナウイルス感染症に感染したミンクから突然変異のウイルスが発生して、現在開発しているワクチンを無力化させることができるという警告が出てきたからだ。

BBCなどによると、メッテ・フレデリクセン首相は4日、記者会見を開き、「ミンク農場5ヶ所から、変異された新型コロナウイルスが発見された。また、これらのミンクから12人が感染したことが確認された」と明らかにした。

保健当局は、ミンクを公衆衛生の脅威対象と宣言して、自国内の農場で飼育されているミンク1700万頭をできるだけ早く殺処分することを決めた。屠殺費用だけで最大790万ドル(約90億ウォン)に達する。ややもすれば、ミンクの体内にある変種コロナウイルスが拡散すれば、世界中で開発されているワクチンを無力化させることができるからだ。

ワクチンは、ウイルス内部の蛋白質などの抗原性物質をベースにして作る。これに変異が生じれば、既存のコロナで作ったワクチンは、無用の長物になる可能性が高くなる。これに人間から移されたコロナウイルスが動物を経て人間に戻ってくると、さらに致命的な形になりかねない。デンマーク伝染病学者・カレー・モルバクは、「デンマークで再び新しい流行が始まりかねないという意味だ」と警告した。世界保健機関(WHO)も、「今後のワクチン開発に悪影響を与えかねない」と懸念した。

デンマーク農林食品委員会によると、全国1100カ所の農場で、毎年1900万個のミンクの毛皮が生産される。11億ユーロ(約1兆5000億ウォン)に達する量だ。デンマーク・ミンク協会のターゲ・ベデルソン会長は、「政府の決定は、ミンク産業界、さらにはデンマークの災害だ」と話した。これを意識したように、フレデリクセン首相は、「突然変異のコロナが拡散すれば、デンマークは世界に対してはるかに大きな責任を負わなければならない」と明らかにした。デンマークの動物保護団体は、今回の事態をきっかけにミンクの毛皮産業自体をなくすべきだと主張したと、ガーディアンは伝えた。

「ミンク論議」が大きくなった状況で、ニック・ヘケロップ法務部長官が3日新型コロナの感染判定を受けたことで、フレデリクセン首相などの政府主要閣僚は自己隔離に入ったと、ロイター通信は報じた。


金潤鍾 zozo@donga.com