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オバマ氏がトランプ氏を批判、「大統領職はショーにすぎない」

オバマ氏がトランプ氏を批判、「大統領職はショーにすぎない」

Posted August. 21, 2020 08:11,   

Updated August. 21, 2020 08:11

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「大統領職は、注目を集めるためのリアリティーショーの一つにすぎない」

オバマ前大統領が19日(現地時間)、トランプ大統領のリーダーシップを失敗と規定し、「米国の民主主義が危うくなっている」と訴えた。「(大統領職にふさわしい人物に)成長していないのは、能力がないからだ」と切り捨てた。

トランプ氏の大統領就任後、公開の批判を自制してきたオバマ氏が酷評を浴びせたのは退任後初めて。民主党の大統領選候補のバイデン氏の支持率が停滞している状況で、攻撃力が弱いバイデン氏に代わってオバマ氏が戦線に出たとみられる。

オバマ氏は民主党の全国大会3日目の同日、フィラデルフィアの米国革命博物館で演説した。「Writing the Constitution」という太くて大きな赤い文字を背景にカメラの前に立ったオバマ氏は、19分間の演説時間の大半をトランプ氏への攻撃に割いた。

オバマ氏は、「我々の国のために、トランプ氏が仕事を真剣にすることにいくらか関心をもち、職務の重さを感じ、自身に託された民主主義への敬意をもつようになるのでは、と願っていた」とし、「しかし、一切そうならなかった」と述べた。また、「失敗の結果は深刻だ」とし、新型コロナウイルスの感染拡大による景気低迷と人命被害、国際舞台での米国の地位失墜などの問題を挙げた。

特にオバマ氏は、「米国の民主主義が危うくなっている」とし、トランプ氏の実情を「民主主義の危機」と診断した。「民主主義では最高司令官が危険を顧みず、国を守る軍を我が地の平和デモ隊の鎮圧に動員しない」とし、「民主主義国家では、単にあなたに同意しないという理由だけで政敵に追い込まず、自由な言論を敵とはみない」と指摘した。トランプ氏が反人種差別デモを強硬鎮圧したことを批判したのだ。オバマ氏は「民主主義」という単語を17回も使った。

大統領-副大統領として8年間タッグを組んだバイデン氏については、「私が大きな決定をするたびに、私を良い大統領にした」とし、「彼は共感能力と品格、皆を大切にする信念、回復力がある人物」と述べた。「ジョーとカモラ(ハリス副大統領候補)がこの暗黒の時代に国を回復させる能力があることを信じてほしい」と支持を呼びかけた。

CNN放送は、「前大統領が現職をこのように強く公開で批判するのは異例」と指摘した。米紙ニューヨーク・タイムズは、「差し迫ったトーンで、直接的に断固としてトランプ氏を批判した熱のこもった演説」と強調した。

2016年の大統領選で民主党候補としてトランプ氏と対立したヒラリー・クリントン元国務長官は同日、演説で、「この4年間、人々が『トランプ氏がどれほど危険か、そこまで分からなかった。あの時に戻って再び投票することができれば』という声を聞いてきた」とし、「今回は『あの時ああすればよかったのに(woulda coulda shoulda)』と後悔する選挙になってはならない」と強調した。また、「私がそうだったように、バイデン=ハリスチームは300万票を得ても、選挙で負ける可能性がある」とし、「トランプ氏がこっそり勝つことができないように、圧倒的な票差が必要だ」と力説した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com