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[社説]中国の対北朝鮮の安保理決議阻止は「中朝血盟」の誇示なのか

[社説]中国の対北朝鮮の安保理決議阻止は「中朝血盟」の誇示なのか

Posted August. 12, 2016 07:25,   

Updated August. 12, 2016 07:45

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国連安全保障理事会が北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する声明の採択を推進したが、中国が高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に反対する内容を含めるよう主張し、声明は見送られた。北朝鮮が3日に発射したミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に落ちた後、緊急招集された国連安保理で、米国と日本は北朝鮮の挑発に深い憂慮を表明する声明草案を回覧させた。しかし、中国はTHAAD配備反対の内容が入った修正案を提示し、米国と日本がこれを受け入れず、声明採択が断念された。

安保理は通常、北朝鮮の核実験とミサイル発射の度に声明を採択したが、韓国と米国の7月8日のTHAAD配備発表直後に行われた7月9日の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と19日の中距離弾道ミサイル「ノドン」の発射に続き、今回まで北朝鮮の相次ぐ挑発に対応できずにいる。安保理で常任理事国の中国が協力しなければ、今後も北朝鮮糾弾声明が採択されることは難しい。安保理が何度も北朝鮮制裁決議で禁止した北朝鮮の核実験、弾道ミサイル発射とTHAADを同レベルの脅威のように結びつける中国の主張は強引だ。防衛手段であるTHAAD配備は安保理の制裁対象でもない。

中国に行ってきた野党「共に民主党」の申東根(シン・ドングン)議員は9日、盤古研究所主催の討論会直後、中国が「中朝血盟」に回帰できるという話をしたと明らかにし、中国側が否定すると北京大学で聞いたと言い換えた。韓国戦争で北朝鮮側について戦った中国は、1961年、有事の際の自動介入条項が含まれた「中朝友好協力相互援助条約」を締結した。しかし、北朝鮮の核実験後は血盟関係を強調しなかった。中国の人々が実際に中朝血盟に言及し、当局の公式立場に反するため白を切ったのか申議員らが聞き間違えたのかは明らかでない。どうであれ韓中関係に影響を及ぼしかねない重大発言であるため、事実関係を明確にする必要がある。

北朝鮮の戦略的価値を重視する中国が北朝鮮の挑発をかばったのは昨日今日のことではない。2010年の哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没の時も、中国は安保理で北朝鮮を攻撃主体に明示する声明の採択を阻止した。防衛兵器であるTHAADを問題視し、北朝鮮のミサイル挑発に免罪符を与える中国を目の当たりにして、「共に民主党」議員らとの討論会で飛び出したという「中朝血盟」という言葉は尋常ではない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com