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ローマ法王、ハバナの革命広場でミサ「思想でなく人に奉仕を」

ローマ法王、ハバナの革命広場でミサ「思想でなく人に奉仕を」

Posted September. 22, 2015 07:04,   

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歴史的なキューバ訪問2日目を迎えたローマ法王が20日(現地時間)午前、首都ハバナの革命広場で執り行われた大規模ミサで、「思想ではなく人に奉仕する生活を送りなさい」と説いた。

キューバのラウル・カストロ国家評議会議長や法王の母国であるアルゼンチンのフェルナンデス大統領を含め数万人が参加したミサで、法王は「奉仕はイデオロギー的ではない。なぜなら私たちは思想に奉仕するのではなく人に奉仕するからだ」と述べた。法王のメッセージは、1959年の革命から56年間、カストロ兄弟の社会主義独裁体制で暮らしてきたキューバ国民に対して国際社会の希望を伝えた。

1998年のヨハネ・パウロ2世、2012年のベネディクト16世に続き3度目のキューバ訪問を果たしたローマ法王は、アルゼンチン出身の革命家、チェ・ゲバラの顔をかたどった壁画がある革命広場で、スペイン語でミサを行い、キューバ国民の心をつかんだ。

法王は、「利益を得る地位に行くはしごを最初に這い上がるために人に奉仕せず権力を乱用する者は、反省しなければならない」と強調した。ワシントンポストは、「共産党独裁国家で官僚主義に染まったキューバの権力者に対する警告と聞こえさせるに十分だった」と指摘した。

法王は演説で、キューバの権力者に反体制活動家との和解も促したが、同日午後遅く予定された反体制活動家たちとの面談は実現しなかった。ローマ法王の前で劣悪なキューバの政治状況を抗議しようとしたキューバの反体制活動家30〜40人は、ミサの直前に警察に連行されたと、ロイター通信が伝えた。

ミサを終えた法王は、病床に伏しているフィデル・カストロ前議長の自宅を訪れ、約40分間話をした。この席で、法王は最近の会則を含むいくつかの著述と2冊の神学書籍を贈り、カストロ前議長は、ブラジルの代表的な解放の神学者フレイ・ベット神父との対話本「フィデルと宗教」を贈呈した。

平素から資本主義の弊害を批判してきた法王は同日夕方、キューバのハバナ聖堂で数百人の司祭や修道女、神学生に対する祈祷会で、「教会が貧困の精神を受け入れなければならない」とし、聖職者が金銭への執着から脱し、貧者と弱者を助けることに努力するよう注文した。

法王は準備していた原稿を置いて即興の演説で、キューバの若者に対して、「この世の中を変えることができるという夢を見なさい」と助言した。

一方、ニューヨークタイムズとCBS放送が20日に実施した共同世論調査の結果、米国のカトリック信者の89%が最近の法王の改革行動を支持していることが明らかになった。「法王が指導する改革の方向を支持するか」という質問に53%は「強く支持する」、26%は「ある程度支持する」と答えた。法王は4日間のキューバ訪問を終えた後、22日午後、米ワシントンに向かい、23日、オバマ大統領と会談する。24日には法王として初めて米議会の上下両院合同会議で演説する。



kyle@donga.com